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住宅コラム

死亡者の過半数が「逃げ遅れ」という事実…住宅火災から身を守るポイントとは

9月1日は「防災の日」。

地震や火事・台風・洪水、津波等の災害についての認識を深め備える日です。

その災害の1つである住宅火災によって、毎年約1,000人以上の方が亡くなっており、その半数が「逃げ遅れ」によるものです。

今回は住宅火災から命を守るために、今すぐできる防災ポイントについてお話しいたします。

 

■火災での死亡者の約半数が「逃げ遅れ」

住宅火災の件数と死者数

平成26年に起きた住宅火災の件数は、約1万2,000件。死亡者の数は1,000人を超えています。

また死亡者の約70%にあたる699人が65歳以上の高齢者

住宅火災の死者発生原因

その多くが、病気や体が不自由なために逃げ遅れたり、就寝していたために逃げ遅れたりするなど、「逃げ遅れ」が原因で亡くなっているのです。

 

■火災報知機の設置は、全ての住宅で「義務付け」られています!

天井についた火災報知機

Caito / PIXTA

平成16年の消防法改正により、新築・中古住宅など、すべての住宅に火災報知器の設置が義務付けられたのを知っていますか?

この住宅用火災報知器の普及により、住宅火災の件数は年々減少してきています。

住宅用火災報知器の設置場所は寝室や階段ですが、都道府県の条例により台所やリビングなども設置対象になる場合があります。

 

■火災報知機は、特に「連動型」がオススメ

住宅用火災報知器には「熱を感知するもの」「煙を感知するもの」と、大きく分けて2種類のタイプがあります。

一般的に台所には熱感知型を設置し、寝室には煙感知型を設置します。

さらには、警報のタイプにも2種類あります。

火災を感知した各部屋だけで警報が鳴る「単独型」と、火災を感知した部屋だけでなくすべての部屋が連動し警報が鳴る「連動型」です。

“逃げ遅れ”ないためにも、部屋の火災を他の部屋にもいち早く伝える「連動型」の設置をお勧めします。

住宅用火災警報器のほかにも、火災に有効な設備として消火器避難はしごがあります。

避難はしご

消火器は火災の初期消火に、また避難はしごは、災害で階段が使えなくなった場合に2階以上の階から地上への脱出に有効です。

 

■燃えにくい「防炎品」をチェック

住宅火災の多くは、たばこやストーブなどの火種が布製品などに燃え広がることにより起こっています。

このような火災を防ぐために活用したいのが、特殊加工によって燃えにくい性質を持った「防炎品」です。

防炎ラベル

防炎品には、パジャマやシーツ、エプロン、カーテン・ブラインド、じゅうたん、枕や布団など、さまざまなものがあり、「防炎マーク」が表示されています。

身の回りの物を、少しずつ用意できるものから防炎品に変えていくのも有効でしょう。

 

■不用品を置かないよう日頃から整理整頓を!

多くの家庭で起こる火災は、たばこやストーブ・電気コードなどの火種が、近くの衣類や布団、新聞や雑誌などに燃え広がり発生します。

火災を未然に防ぐには火種の管理とともに、部屋に燃えやすい不用品を置かないように、日頃から整理整頓する習慣をつけましょう。

特に寝室は就寝のための場所ですので、余計なものは置かないようにしましょう。

整理整頓された家は、緊急避難もスムーズに行えます。

 

いかがでしたか?

住宅などの財産や家財だけでなく、命をも奪う恐ろしい火災。その火災から命を守り被害を最小限にするために、今すぐできることを少しずつ始めてみませんか?

 

【参考】

消防白書 – 消防庁

避難はしご – トーヨー消火器工業

防炎ラベル – 日本防災協会

「断熱リフォームしたはずなのに!どうして部屋が暑いの?」プロも間違える落とし穴とは

今年の夏も記録的な猛暑が続いていますね。

「高断熱住宅」「最新住宅」という言葉に魅せられ、冷房が効くだろうとリフォームしたのに、夏がたまらなく暑い!という住宅相談が筆者のもとには寄せられます。

「断熱したのに冷房が効かない」のはなぜなのでしょう?

今日は、断熱住宅や断熱リフォームへの間違った認識と、正しい断熱についてお話いたします。

 

■減税制度の恩恵を受けられる「断熱(省エネ)リフォーム」が人気だけど…

消費税の増加などの影響を受け、新築住宅の着工数は今後減少していく一方で、リフォームや中古住宅の市場は今後成長していくという試算があります。

なかでも、スマートハウス化・リフォーム・断熱リフォーム・リノベーションなどが好調で、2030年には中古住宅市場と合わせて20兆円にもなるという国の試算もあります。

「断熱リフォーム」とは「省エネリフォーム」ともいわれ、文字通り壁や天井に断熱材をいれて高断熱化するもので、少ない冷暖房で室内が一年中快適な温度に保たれるというものです。

固定資産税の軽減や住宅ローンの減税制度もあり、近年では人気のリフォームです。

 

■窓は断熱してないのに、壁だけ断熱? それ悪循環かも…

このように人気の断熱リフォームですが、ここに落とし穴があります。

リフォーム業者や工務店によっては、断熱リフォームの仕組みを完全に理解していない人が多く、「断熱リフォーム=壁や天井に断熱材を入れる」と思っている人も多いのです。

しかし、窓の特集でもお伝えしたように、室内の熱は壁や天井からでなく、窓などの開口部から入ってきます。開口部を断熱化しないと、暑さは防げないのです。

また、壁や天井を断熱化したことにより、窓から入った熱が断熱材によって外に逃げないよう防いでしまうため、室内はまさに保温状態になっています。

ですから、冷房をいくらかけても、1度温まった室内は冷えず暑いという状態になるのです。

断熱リフォームをするときは、壁や天井の断熱とともに窓などの開口部の断熱も同時にしないと、省エネ住宅にはならないということです。

断熱リフォームの際には、業者任せにしないで、窓などの開口部も含めた断熱計画であるか確認しましょう。

 

■家を建てるときは、夏の日差しを防ぐ庇や外付けブラインドも検討してみて!

壁や天井・窓などの断熱化が省エネリフォームには大切ですが、その他に断熱するためのアイテムはどのようなものがあるのでしょうか?

簡易にできるものには、窓の外に取り付ける外付けブラインドや窓シャッターなどがあります。

夏の日射を80%以上も防ぐと同時に採光も確保し、また防犯にも役立ちます。

冬はシャッターやブラインドを開けておけば、暖かな日差しを確保することも可能です。

その他の日射を遮るアイテムとしては、窓ひさしやオーニングなどがあります。

 

いかがでしたか?

断熱リフォームも正しく行わないと、せっかくお金をかけたリフォームですが大失敗になります。

窓周りなど開口部の設計もきちんとおこない、快適なエコライフを送りたいものですね。

 

分譲マンションこそ注意!「民泊」の知られざるリスクとは?

リオオリンピックも終盤を迎え、4年後の東京オリンピックに注目が集まっています。

今回、リオでも宿泊施設が不足する事態になっており、東京オリンピックでも同じように宿泊施設が不足すると予想されています。

宿泊施設の確保に向けて、政府が推進しているのが「民泊」。

ですが、民泊は多くの問題も抱えています。

今回は身近になった民泊とその問題点について、お話ししたいと思います。

 

■「民泊」は、ホテルや旅館ではない

そもそも、「民泊」とはどのようなものでしょうか?

民泊とは、「民家に泊まること」の総称をいいます。友人の家に泊まることや、旅行先で知り合った人の家に泊めてもらうことも“民泊”です。

その際、無償で民家に泊まることが、もともとの民泊のイメージでした。

しかし、最近では個人が手軽に空き家・空き部屋を使い、旅行者を有償で泊める民泊ビジネスが登場し世界的に広がりを見せております。

民泊サービス最大手「Airbnb(エアビーアンドビー)」の日本国内の登録物件数は平成28年年3月現在で、3万件以上にものぼります。

部屋を提供するホストには、日本人はもちろんのこと、中国人などの海外投資家も多く含まれています。

 

■民泊にはどんな問題やリスクがあるの?

広がりを増す民泊、では実際どのような問題やリスクがあるのでしょうか?

民泊の多くを占めるのは、マンションやアパートですが、なかでも問題になってくるのが“分譲マンション”です。

分譲マンションは、“特定の購入者”に向けて共用部や施設・サービスが提供されるよう計画されています。

またマンションの修繕費や管理運営費なども、マンション購入者で負担しています。静かな環境を望んでわざわざ住居系の用途地域を選んだ購入者もいます。

そこへ不特定多数の外国人旅行者が出入りするとどうなるでしょうか?

  • トイレ・洗面所にごみを流され共用の配管が詰まった
  • 毎晩遅くまで、どんちゃん騒ぎをされ、騒音で眠れない
  • バルコニーからゴミを投げ捨てる、ゴミの分別をしない
  • 共用ロビーでエレベーターなど、どこでも喫煙をし、煙草を捨てる

生活文化も環境も違う外国人旅行者に悪気はないのでしょうが、高額な価格でマンションを購入した人からすれば、余計な修繕金はかかってきますし、環境も悪くなるなどの大問題となります。

また不特定多数の者が出入りすることで犯罪の温床にもなりうるというリスクも発生してきます。

 

■現在は明確な規制法はなく、対応は住民・各自治体任せ?

このように問題の多い民泊ですが、では法律などの規制はどのようになっているのでしょうか?

民泊は「旅館業法」や「消防法」「建築基準法」など、多くの法律による規制を受けます。

しかし一般の住宅がこれらの法律に適用できてはいませんし、民泊のニーズが高まっている時代の流れから杓子定規に法律を適用することはできないという意見もあります。

そのような曖昧な状況の中、住民が積極的に対応するケースも出てきました。

「Airbnb」への登録を、管理規約で禁止したのです。

また、台東区や軽井沢町のように、自治体が個別に「民泊」反対条例を制定するなど、住民の安心・安全を考慮し自治体が対応に乗り出すケースも増えています。

 

いかがでしたか?

外国人旅行者が増加の一途をたどるなか、民泊に関する問題は今後、さらに増えていくと思われます。

自治体や住民が一丸となって規制や規約を作り、民泊から私たちの安全やマンションを守ることがこれからは大切なのかもしれません。

2階からでも重篤に…子どもの落下事故「窓やベランダの手すり」法律規制はほとんど無い!?

子どもたちが家にいる時間が長くなりがちな夏休みですが、家の中には、子どもにとって事故に繋がる危険がいくつも潜んでいます。

なかでも死亡事故に直結するのが、ベランダや窓からの転落事故です。

今日は、相次ぐ幼児の転落事故について、その現状と対策についてお話ししたいと思います。

 

■低層階だから大丈夫…は危険! 2階からでも重症に

H2O / PIXTA

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窓やベランダからの転落事故、どのくらいあると思いますか?

東京消防庁の発表によると、都内で発生した、5歳以下の子どもの住宅等の墜落事故は114人(平成23年〜平成27年の5年間)

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4歳男児がマンション3階のベランダから転落したり、2歳男児がベッドで遊んでいたところベッド脇の窓から転落したりなど、家具や植木鉢などを踏み台にして窓やベランダから転落する事故が後を絶ちません。

重症度

なかでも2歳児の事故が1番多く、45.6%と約半数のお子さんが「生命の危険が強いとされる重症以上」にという結果も。

「でも、我が家は2階建てだから……」と安心してはいけません。

階別重症度

2階からの転落でも、22人が重症以上と診断され、また階数の違いによる転落事故数は2階からの転落が64%と最も多くなっているのです。

これは、「低層階だから大丈夫」という気のゆるみから来るものかもしれません。

 

■「手すり」の法律規制は、ユルユル?

これだけ多い転落事故ですが、法律はどのようになっているのでしょうか?

ABC / PIXTA

ABC / PIXTA

現在の建築基準法では、3階以上の建物やマンションなどのベランダの手すりについて、その高さを1.1m以上とする規定がありますが、2階建ての戸建て住宅の場合は、ベランダの手すりの規定はありません。

ベランダの手すりについては、“高さ”以外のこまかな規定は一切なく、設計者や販売業者が自主的に安全対策を取っているのが現状なのです。

マンションや戸建て住宅を購入するときは、ベランダやバルコニーの安全性をしっかり自分でチェックする必要があります。

mits / PIXTA

mits / PIXTA

また、2階以上の窓ですが、こちらも落下防止のための手すりを付ける規定はありません。

しかし「品確法」という“任意”の法律があり、そこで窓における落下防止のための効果的な手すりの設置方法を規定しています。

手すりの基準

窓に手すりをつけたい場合は、こちらの数値を参考にするとよいでしょう。

 

■今すぐ確認して! わが家の安全対策10カ条

法律にも規定がない落下防止策。

子どもの事故防止のためには、自分で自宅の安全対策を取らなければなりません。

  • 子どもの手が届かない位置に補助鍵を付けたり、一定以上窓が開かないようにするロックをつける。
  • 窓際にはベビーベッドやソファー、家具を置かない
  • 子どもたちだけにして外出したり、子どもを1人にしない。子どもと離れるときは、窓の鍵をかける。
  • ベランダには植木鉢や段ボールなど、足がかりになるものを置かない
  • 子どもにベランダの危険を教え、ベランダで遊ばせない。
  • 足がかりにならないよう、室外機などの設備機器の位置を考えて配置する。
  • ベランダには屋外用の椅子やテーブルを置かない。
  • 手すりがぐらついていないか、確認する。
  • 手すりの柵と柵の間が10cm以下か確認する(子どもの頭が通れば、落下してしまう)
  • ベランダに不要なものや物置を置かない

 

いかがでしたか?

子どもは日々成長し、好奇心とともに行動範囲も日々広がっていきます。昨日まで上れなかった場所に、今日は上がっているかもしれません。

子どもの安全対策に「やりすぎ」ということはありません。

自宅に潜む危険を回避し、楽しい夏休みにしたいものですね。

 

【参考】

子どもの事故 – 東京消防庁

品確法 – ホームズ君

火災報知器とは1.5m以上離す!住宅アドバイザーが教えるエアコンの正しい設置場所

今年も暑い夏がやってきましたね。

しめっぽくてジリジリと暑い外から帰宅したら、迷わずエアコンの風量を「強風」にしたくなりますよね。

しかし、エアコンの電気代はダイレクトに家計に響きますよね……。

そこで今日は、エアコンを安全で効率よく働かせる設置方法について、お話いたします。

 

■火災報知器から1.5m離す

皆さんは、自分の家の火災報知器がどこに設置されているかご存知でしょうか?

火災報知機は火事による煙や熱を感知し、いち早く居住者に知らせるための設備で、一般的には寝室や階段、リビングキッチンなどの壁や天井に取り付けられています。

消防法の改正により、今では全ての住宅に火災警報器の設置が義務付けられています。

火災報知器

この火災報知器ですが、火災時の煙や熱を感知して作動するものですので、エアコンの風が当たると火事の時に正確に作動しません。

そのため、消防法ではエアコンの吹き出し口と火災報知器を1.5m以上離すように規定されています。

同じような理由で、都市ガスのガス漏れ警報器も、エアコンの吹き出し口から1.5m以上離すように規定されています。

エアコンを設置するときは火災報知器やガス漏れ警報器の位置をよく確認してから取り付けましょう。

もし、エアコンと火災報知器などの警報機の位置が1.5m取れていない場合は、エアコンの位置を動かすのではなく、新たに火災報知器をエアコンから離れた場所に取り付けましょう。

今はホームセンターなどで、天井や壁に簡単に設置できる電池式の火災報知器が販売されています。

詳しい設置方法は、同封の説明書を見ながら行ってください。

 

■エアコンは部屋の縦長方向に向けて設置する

エアコンの風がお部屋の隅々まで行き渡るようにエアコンを設置すれば、少ない風量で効率よくお部屋を冷やすことができます。

そのために長方形の部屋の場合は、長辺ではなく短辺にエアコンを取り付け、お部屋の長手方向に空気が吹き出すようにしましょう。

エアコン設置場所

エアコンのスイング機能で、風を上下にスイングさせるのも効果的ですよ。

また、夏の熱気は窓から侵入してきますので、窓付近の空気にエアコンを当てて冷やしてあげるのも効果的です。

 

■室外機は、風通しの良い日陰に置く

 

また、室外機の設置場所によっても、エアコンの効率に差が出ます

夏の直射日光や地面からの照り返しにさらされると、冷却機能が低下してしまうので、室外機は日陰に設置しましょう。

もし日陰が無い場合は、すだれやよしずなどの日除けで影をつくり、直射日光から守ってあげましょう。

また室外機を壁に囲まれた場所や、建物と塀の隙間などの狭い場所に設置すると、室外機から排気された熱気をまた吸い込んでしまい、効率が落ちることがあります。

室外機はできるだけ風通しのよい場所に設置し、室外機の排気がきちんと流れるようにしましょう。

 

いかがでしたか?

これからの時期はますます気温が上がり、エアコンが活躍する時期になります。

エアコンの設置場所を意識すれば、より安全で、経済的な使い方ができるかもしれません。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

【参考】

火災報知器 – セコム株式会社

耐震住宅も崩壊…震度7が2回それでも「ほぼ無傷」だった家はどんな家?

2016年4月に起きた熊本地震は、私たちに大きな衝撃を与えました。

建築の専門家も、「これほど大きな被害を受けた様子は、過去の大地震で見たことがない」と話しています。

いつどこで起こっても不思議ではない巨大地震……。

どのようにしたら、少しでも地震による被害を少なくすることができるのでしょうか?

今回は、地震大国日本における住宅の考え方について、お話ししたいと思います。

 

■プロも想定していなかった、「一般以上の耐震性を持つ住宅」も倒壊したという事実

 

現行の建築基準法の考え方は、「数百年に1度程度」発生する地震(震度6〜震度7程度)に対して、倒壊・崩壊しない程度に設計されています。

つまり今回のような“2度にわたる巨大地震”は想定していません。

今回の地震では、建築基準法がより厳格化された「新耐震基準(2000年以降の木造建物に適用)」に沿って設計された木造住宅や、その新耐震基準の1.25倍(地震係数を加味した場合、熊本では1.125倍)の強さに相当する木造住宅も倒壊しました。

地震力に対して余裕を持った設計の建物も倒壊した事実は、建築関係者をはじめ私たちに衝撃を与えました。

壁の中に入っている「筋かい」という構造を支える部材が、度重なる巨大地震の力によって破壊され、支えがなくなった1階の部分が2階に潰されたのです。

 

■2度の大地震でも「無傷だった家」は、どんな家だった?

度重なる地震に対して、有効な手段はあるのでしょうか?

残念ながら、今の段階で確実な方法はありません。

しかし、今回の熊本地震の調査で、木造住宅の強さを表す「壁の量」が通常の強さの2倍に設計されていた木造住宅や、品確法でいう「耐震等級3」の建物はほぼ無傷だったようです。

つまり地震に対する強さをかなりの余裕をもって設計していた住宅は、無事だったということになります。

これから自宅を建てる方は、この数値を参考に、より強い建物に設計することが大切です。

また、すでに自宅を建てた方は、住宅の壁量や強度を増す改修をして、現行の建築基準法以上の強さにすれば倒壊を免れる可能性が上がります。

 

■本当に、家は「一生に一度の買い物」?

 

阪神淡路大震災・東日本大震災と、巨大地震があるたびに法律はより安全なものに変わってきました。

しかし、自然の力は時として私たちの想像をはるかに超える力で襲ってきます。

最善の策を弄しても、自宅が倒壊してしまうということは避けられないことでもあるのです。

地震保険もありますが、生活の再建のための保険であり、住宅の建て直しやローンの残債・家財の補てん等すべてには充てられません。

(詳しくは「地震保険」では家を立て直せない!じゃあどうしてあるの?その有用性とは もチェック)

不測の災害で住宅を失うことも想定したうえで、住宅は一生に一度の買い物という感覚は変えるべき時なのかもしれません。

 

 

いかがでしたか?

災害は忘れたころにやってくると言います。

いまできる耐震対策をおこない、もし災害に遭遇してしまっても、また再生できるだけの余力を残した住宅購入を考えることも、今後は必要なのかもしれません。

 

大きな家より狭い家が良い?住宅アドバイザーが教える夫婦2人の住宅購入のポイント3つ

結婚の適齢期や生活スタイルが多様化している現代、比例するように住宅を購入するタイミング・理由も多様化しています。

以前は結婚して家族を持つ30代が住宅購入のベストタイミングと言われていましたが、今では40代や50代で購入する人や、シングルの住宅購入も目立っています。

また、子どもが独立した後、安心できる老後に備えた住み替えのために50代以降の方が購入することも珍しくなくなりました。

今回は子どもが独立した後の、夫婦2人世帯のための住宅購入ポイントについてお話したいと思います。

 

■バリアフリーの間取り・設備を意識する

 

50代以降の住宅購入は、来たるべき高齢化による問題を意識しないといけません。

転倒などで怪我をし自分で動けなくなると、一気に介護状態になる可能性があるからです。

そのためには、

  • 転倒防止のために床の段差をなくす
  • リビング・寝室・トイレなどは近くに集め動きやすいような間取りにする
  • ヒートショック防止のため浴室暖房器をつける
  • 手すりを生活動線に設ける

などの工夫が必要です。

また食器洗浄機や浴室暖房・ディスポーザーなどの最新設備は、生活を楽にしてくれます。

多少のコストはかかっても、今後使っていくことを考えて選びましょう。

これらの設備は後付できないものもありますので、要注意です。

 

■生活空間をミニマムにして負担を減らす

 

一般的な2階建て以上の戸建ての場合は、夫婦2人世帯には広く、また階段の使用は事故防止などから避けた方が無難です。

上階は使用頻度が低くなるのに、掃除の手間や防犯面でも負担が多くなってしまいます。

また、建物の老朽化とともに雨漏りや設備配管などの修繕の必要も出てくるなど、コストもかかってしまいます。

こちらも、必要があれば、2階以上の床面積を減らす減築工事でコンパクトな間取りにリノベーションしたり、マンションなどへの住み替えをするなど2人暮らしに見合った空間を用意しましょう。

光熱費などのランニングコストも抑えられ掃除や修繕などの負担も軽くなります。

また防犯面でも死角が少なくなるのでより安心です。

 

■大きな間取りの場合はファミリー層に賃貸することもできる

そうはいっても、お金をかけて大規模なリノベーションをしたり、新たな物件を探して住み替えはしたくないと思う方も多いですよね。

そのような場合は、今ある住宅を子育て世代のファミリー層に貸して、自分たちはコンパクトな物件を借りるという方法もあります。

家賃設定を上手くすれば、ファミリー層に貸し出した家賃収入で、建物の修繕費の貯蓄をすることもできます。

 

いかがでしたか?

今回は子どもが独立した、夫婦2人世帯のための住宅購入ポイントについてお話ししましたが、他にもライフスタイルや求めるものによって、さまざまな住宅購入ポイントがあります。

自分達の希望を整理したうえで、専門家のアドバイスをもらうと、より大満足な住宅購入ができるので、ぜひトライしてみてくださいね。

子ども部屋はどうする?「家を買う」時に気をつけるべき、3つのポイント

“住宅購入”は高い買い物だけにリスクはつきもの。

また一口に住宅購入といっても、シングルか、ファミリー層かなど、その人のライフスタイルによって購入物件などが変わってきます。

前回は、シングルのための住宅購入のポイントをお話しいたしました。

今回は「ファミリー層のための住宅購入のポイント」についてお話したいと思います。

 

■「子ども部屋」は勉強部屋としてではなく、「寝る場所」として考える

最近の調査では、7割近くの保護者が、小学校入学時には子ども部屋を用意したいと考えています。

その理由として、「学校の勉強が始まるので」と考えている保護者が多いのです。

しかし、以前お話ししたように、“子ども部屋で勉強する”子どもは、小学生ではわずか3割弱。

また中学生・高校生になっても、子どもたちの2人に1人はリビングや塾・自習室などで勉強しています。

つまり、「親が思っているより、子どもは子ども部屋で勉強しない」ようなのです。

また、急速なインターネット・スマホの進化などにより、親の目が届かない子どもの個室使用は、子どもの状態を親が把握できないため危険です。

これらのことから、“勉強部屋”として子どもの数だけ個室を用意する必要もないようです。

 

しかし子ども部屋は「安心して就寝する場所」として、大きな意味があります。

男女の兄弟姉妹がいる場合は、男の子の部屋・女の子の部屋と、分けて用意してあげましょう。

2段ベッドなどを使えば、5畳程度の部屋でも、2人の子どもの寝室として使えます。

兄弟・姉妹がそれぞれ一つの寝室を共有することにより、協調する心も育ち、また引きこもりなどの社会現象も防ぐことができます。

 

■「収納」は、ありすぎても困らない

 

住宅購入者に「新居で不満に思うこと」を聞いたところ、1番多い不満として挙がるのが「収納量の少なさ」です。

収納の数を多く見積もっていた人でも、後悔しやすい収納量の不足。

失敗しないためには、その部屋で収納するものをあらかじめ正確に書き出して計画することが大切です。

たとえば寝室には布団やタオルケット、洋服やバッグなど、リビングにはCDやDVDなどのAVソフトや本・雑誌など。

キッチンには食器・食品・調理器具などです。

 

寝室に定番となったウォークインクローゼットは、中央に通路部分があるため意外に収納量は増えません。

壁面収納を増やすほうが、収納量は増えやすいことも覚えておきましょう。

 

■「子どもが育った後の間取り」のことも考えよう

30年ローンを組み、高額な住宅を購入することが一般的ですが、家族で一緒に住む期間は限られています。

 

早い子どもで、高校卒業と同時に、就職または大学入学などで家をでて、一人暮らしをはじめます。

つまり、家族が一緒に住む期間は20年前後です。

その“20年”のために間取りを考え用意するのも間違いではありませんが、子どもが独立した後、夫婦2人でのシンプルなミニマムライフのことも頭に置いておきましょう。

間取りが少なく、エアコンやトイレなどの住宅設備も少ないほうが、維持修繕費・ランニングコストなども抑えられます。

 

いかがでしたか?

子どものために住宅を購入する人が増えています。しかし子育てをする期間は、淋しいですが限られています。

いつか夫婦単位のライフスタイルに戻ることも考えて、住宅購入を考えてみてくださいね。

住宅アドバイザーが教える!シングルライフの住宅購入で気を付けたい3つのポイント

銀行に預けた分だけ損をしてしまう、マイナス金利という背景もあってか、最近、住宅購入を考える人が増えています。

しかし、住宅購入は高い買い物だけにリスクはつきもの。

お得で失敗しない住宅購入のポイントとはどんなものでしょうか?

一口に住宅購入といっても、その人のライフスタイルによって購入物件などは変わってきます。

最近では、ライフスタイルの多様化で、シングルで住宅購入を考える方も多くなってきました。

今日は、独身女性・独身男性のための住宅購入についてお話ししたいと思います。

 

■売却・賃貸のしやすい駅近の物件を選ぼう!


人生には生活の転換期がたくさんあります。

せっかく購入した住宅ですが、結婚や転勤、病気や親の介護や実家に戻るなどで住めなくなることがあります。

購入物件に住めないのにローンや管理費・修繕積立金・税金だけ毎月支払わなくてはいけないということにならないように、売却・賃貸しやすいポイントで物件を選びましょう。

例えば、駅から近く通勤に便利な都心のマンションなどは、常に賃貸需要が高く、また売却もしやすい、扱いやすい物件と言えますね。

 

■値下がり率の少ない中古物件も視野に入れよう!

夢のマイホームの購入は、つい「奮発して新築物件を!」と考えてしまいがちです。

しかし、独身女性・独身男性の住宅購入は、ライフスタイルの変化によって住宅を手放する可能性も高くなります。

一般的に、新築物件は中古物件にくらべて購入価格も高くまた値下がり率も高くなりますので、売却を視野に入れた住宅購入の場合は、新築にこだわるメリットはありません。

売却する際にも、値下がり率の少ない中古物件も視野に入れて、物件探しを行いましょう。

 

■狭すぎず、また古すぎない物件を見つけよう!

また、物件選びには床面積・築年数・間取りも大切です。

床面積30㎡以下の小さい物件は、将来、収納量が不足する可能性があります。

また床面積は50㎡以上でないと、住宅ローン減税やすまい給付金など補助金制度が受けられないので、注意してください。

中古を購入する場合は、築年数にも気を付けましょう。

木造であれば築20年以内、鉄筋コンクリート造などは築25年以内の物件であれば住宅ローン減税の適用を受けられますし、耐震もひとまず安心です。

間取りはシングルであっても、2人以上で住める間取りを想定して2LDK以上の物件を選びましょう。

賃貸・売却にも有利ですし、また多少のライフスタイルの変化にも対応できますよ。

 

いかがでしたか?

住宅は資産になると考えられますが、持っているだけでは管理費や修繕費・税金などがかかり、負の資産となる可能性があります。

またその性格上、簡単に売却できるものでもありません。

高額な買い物であるだけに、今だけでなく将来のことも計画的に考え、無理のない住宅購入を行ってくださいね。

昔は厳しい夏をどうやって過ごしたの?「日本家屋」に込められた、その秘密とは

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記録的な猛暑になると言われている、この夏。

ふと、不思議に思ったことはありませんか?

エアコンも冷蔵庫もない時代、私たちの祖先は、夏をどのように乗り切ったのか?と。

今ほどではないものの、昔も夏は暑かったはず。

今日は夏を乗り切るための、伝統的な日本の住まいの知恵と、文化についてお話いたします。

 

■伝統的な日本家屋は、「夏仕様」だった!

「家の作りやうは、夏を旨(むね)とすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比(ころ)わろき住居は、堪え難き事なり」という有名な随筆があります。

吉田兼好が鎌倉時代に執筆した「徒然草」の中の一節です。

現代語訳にすると「家は夏に合わせた作り方をすべきだ、冬はどんなところにも住むことができるが、夏に暑い家に住むのは耐えられない」といったところでしょうか。

吉田兼好も夏の暑さは苦手だったようです。

この徒然草にあるように、日本の伝統家屋は“夏仕様”で造られていました。

 

■夏の直射日光を防ぐ、大きな屋根の庇(ひさし)と、風通しの良い間取り

では、伝統的な日本の伝統家屋はどのような造りになっていたのでしょうか?

日本の伝統的な住まいでは、部屋の外廻りに縁側(えんがわ)をもうけ、屋根の庇(ひさし)はとても長く造られていました。

そのため、夏の直射日光がほとんど部屋に入らないような作りになっています。

また部屋と部屋の間仕切りは壁でなく襖(ふすま)で隔たれているため、この襖(ふすま)を全て開ければ部屋がつながって風通しもよくなります。

昔の日本の住まいは、夏の日射を遮り、自然の風を感じられる涼しい工夫が施されていたわけです。

しかし夏が涼しい一方で、部屋の中に日射熱を取り入れにくいため、冬は寒いという弱点を併せ持っていました。

 

■一年の半分を過ぎた6月30日に行う行事、六月晦日ってどんな行事?

家の工夫以外にも、昔の人は打ち水、風鈴、うちわ、すのこ、よしずやすだれなどを使い、「涼」を楽しみ夏を乗り切る工夫をしていました。

その他にも、「夏越祓(なごしのはらえ)」といって、1年のちょうど折り返しにあたる6月30日に、この半年の罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願する神事を行っていました。

「夏越祓」は古くから寺社で行われており、この日、神社の鳥居の下や境内には、茅萱(ちがや)で作られた大きな輪が用意されます。

参拝者が「水無月の夏越の祓いをする人は、千歳の命のぶというなり」などと唱えながらくぐると、夏の疫病や災厄から免れるといわれています。

また、「夏越祓」には「水無月」というお菓子を食べます。

水無月Sumai用 010

白の外郎生地に小豆をのせ、三角形に包丁された菓子ですが、小豆は悪魔払いの意味があり、三角の形は暑気を払う氷を表しているといわれています。

 

いかがでしたか?

昔の人は、住まいに生活、さまざまな工夫で暑い夏を乗り切っていたのですね。

「水無月」は各和菓子店において6月期間限定で販売されています。

一年の折り返しに、感謝と祈りをこっめて「水無月」をご賞味されてみてはいかがでしょうか。

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