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プロでも買いたくなる!安心な「中古住宅」を簡単に見つける方法って?

最近は「中古物件」をリフォーム・リノベーションするという方法が、家づくりの選択肢のひとつとして定着しつつあります。

しかし、中古住宅の購入は新築住宅に比べて、様々なリスクがつきものです。

では、どのような物件を選べば、リスクをおさえた中古住宅の購入ができるのでしょうか?

今回は、プロでも買いたくなる、安心な中古住宅を簡単に見つける方法のお話です。

 

■中古住宅購入には、必ず第三者検査を!

中古住宅の大きなメリットは、「立地の良さ」と「リーズナブルな価格」。

一方で、地震の時、壊れないかしら?という「不安」や、設備や内装が古くて「汚い」、今までどのように管理・修繕されてきたのか「分からない」

といったネガティブな側面があるのも事実です。

また、中古住宅は雨漏りや耐震性能など、新築にはないリスクも抱えています。

 

こうした現状の中、すこしでも安心な物件を見つけるためのポイントは、「第三者の専門家検査を受けた住宅」を探すことです。

第三者検査の代表的なものは、以下の3つになります。

・既存住宅瑕疵保険
・既存住宅性能評価
・既存住宅現況調査

 

■既存住宅瑕疵保険は「不具合は修繕済み」という最低限の品質を確保

中古住宅を購入した後で、建物に雨漏りや傾きなどの不具合が生じた場合、保険で補償してもらえるのが「既存住宅売買瑕疵保険」です。

これは、住宅検査(ホームインスペクション)と保証がセットになった保険です。

この瑕疵保険に加入するためには、一定の検査に合格しなければなりません。

もし検査段階で不具合がみつかった場合には、その箇所を修繕しなければ保険に加入することができません。

つまり、「既存住宅売買瑕疵保険」に加入している中古住宅は、不具合は修繕済みである、という最低限の品質が確保された住宅とも考えられます。

 

■建物を「採点」する既存住宅性能評価

中古住宅の劣化具合や、耐震性・火災などに対する性能を検査により、わかりやすく表示するものが「既存住宅性能評価」です。

厳しい検査を受けたのち、住宅の性能が「等級1」「等級2」のように点数で表示されます。

そのため「この建物はどのくらいの耐震性能を有するものなのか?」など、採点表(評価書)を見れば一目瞭然です。

しかし、この既存住宅性能評価は知名度が低いため、利用者も少なく、ほとんど普及していません。

 

■平成30年4月から本格施行される「既存住宅現況調査」。自信のある業者は積極的に行うはず!?

 

平成30年4月から、宅建業法の一部が改正されます。

それにより、中古住宅売買にあたり、その住宅を第三者の専門家が検査したかどうか?の内容が、重要事項説明書に記載することが義務付けられました。

つまり、住宅を検査した場合、買主はその結果を重要事項説明に記載・説明してもらえます。

しかし、この検査、義務ではありません。売主または不動産業者が検査しない場合には、「建物の検査を実施していない」と告げられるだけです。

「検査が義務化されていないのであれば意味がないのでは?」と、考えてしまいがちですよね。

しかし、この法改正を機に、販売物件の品質に自信のある業者は検査を積極的に行うと予測されています。

ですので、検査(既存住宅現況調査)を行った物件を購入することが、安心な中古物件を購入いるいちばんの近道といえるでしょう。
 

 

 

 

いかがでしたか?

中古住宅とはいえ、高額な買い物です。

「中古だから、ある程度の不具合はしょうがない」と、劣化具合を見極めずに購入してしまうと、後で修繕などに多額の費用がかかることがあります。

生活費の大半を住居費が占めてしまわないように、第三者検査を受けた優良な中古住宅を購入されることをお勧めいたします。

(しかまのりこ)

 

【参考】

※ 既存住宅瑕疵保険/株式会社住宅あんしん保証

※ 既存住宅性能評価/一般社団法人 住宅性能評価・表示協会

※ 既存住宅状況調査/国土交通省