インテリア/家具レイアウトのCOLLINO

マンションや狭い間取りの、リビング学習/子ども部屋などにお困りの方へ
書籍『家具配置のルール』著者/各種メディア出演/記事執筆多数の
しかまのりこ(模様替え作家/一級建築士)がインテリア~家具レイアウトをサポートします!

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手軽にできるリビングの模様替え方法

子どもが小さいときのリビングの模様替え

 

♦リビングにキッズコーナーをつくる

子どもが小さいうちは、リビングで子どものお着換えや身支度・勉強をさせたいと希望するご家庭が増えています。そのようなときは、ネット通販やホームセンターで購入できる商品を使って、手軽に模様替えにトライしてみましょう!
今回は、4万円ほどで手軽にできる模様替え方法の一例をご紹介いたします。
部屋の間取りも、参考になりやすいマンションに多い一般的な12畳リビングダイニングです。
STEP1からSTEP5まで、段階的に模様替えを進めていきましょう。

 

♦ビフォーのようす

上の図は、都内にお住まい30代ご夫婦共働き+小学2年生+保育園児、4人家族のお住まいです。
間取りはマンションに多い一般的な12畳リビングダイニングです。
共働きで家事の時間が少なく、散らかり放題になってしまい、くつろげないリビングダイニングがお悩みでした。


 

♦アフターのようす

上の図は、模様替え後のようすです。
ソファやダイニングテーブルなど、すべての家具を買い替えを行わず、キッズコーナー家具の追加のみで模様替えを進めていきましょう。


 

♦家具配置のポイント

家具の配置を行うとき、考えなくてはいけない、いくつかのポイントがあります。

そのポイントとは

1.部屋のエアコンの位置や換気のための空気の流れを考える

2.くつろぐリビングダイニングゾーンや勉強などをするキッズコーナーなど、機能別に空間を分ける

3.動きやすいスムーズな生活/家事/収納動線の確認

などです。

家具配置を行うときに、TVや照明の位置を気にする方は多いのですが、エアコンの位置や換気による空気の流れを気にする人はほぼいません。
また、ダイニングやリビング学習など、部屋の機能による空間分けを行っている方も、少数です。
しかし、目に見えない空気の流れやエアコンによる風などは、身体に影響を与えます。
また部屋の機能が入り乱れることで、モノも入り乱れ散らかりやすくなります。

では、どのようにして空気の流れや空間分けを考え、家具配置をしていけばよいのか?詳しく見ていきましょう。
 

 

♦STEP1. エアコンや、換気の風の流れかたをイメージしてみよう

上の図は、部屋の換気による空気の流れを矢印で表したものです。
多くの住まいには、24時間換気扇という住宅設備が、洗面室や浴室についています。そして、壁についた給気口から外の空気を取り入れ、その空気は24時間換気扇に向かって矢印のように流れていきます。そのため、給気口のそばに、ペットのトイレやゲージなどを置くと、悪臭やペットの毛などが空気に乗って散らかりやすくなるので注意が必要です。

またエアコンですが、暖房時の暖気は下に向かって、冷房時の寒気は天井と平行に噴き出すと、効率よく部屋が空調されます。そのため、エアコンの真下およびエアコンの正面3m以内には、デスクなどを置かないことが大切になります。
このように家具配置を考える際に、まず部屋のエアコンの位置と、24時間換気がついている住宅では、給気口の位置を確認しましょう。

目に見えない空気の流れを考えて家具配置することで、快適で健康的な部屋にすることが出来ます。


 

STEP2. 機能によって、部屋を空間分けしてみよう

つぎに、機能による部屋の空間分けを進めていきます。
紙とペンを用意して、大まかにリビングやキッズコーナーをどのあたりに配置するか?書いてみましょう。

例えば、こちらのご家族の場合は、上の図のように
・食事とくつろぎの機能を持つ、リビングダイニングゾーン
・着替えをしたり、子どもの衣類を収納する機能を持つ、衣類収納/着替えゾーン
・学習/通学用品を収納し、勉強や遊びの機能を持つキッズコーナー
の3つの空間に分けました。

空間を分けたことで、学習用品はキッズコーナーに、衣類は衣類収納/着替えゾーンに収納する場所ができ、モノの入り混じりを防ぐことが出来ます。モノの入り混じりを防ぐことで、モノが広い範囲で散らかりにくくなり、片づきやすい部屋へとなります。


 

♦STEP3. リビングダイニングゾーンをつくってみよう

部屋の空間分けができたら、つぎは各ゾーンをつくっていきます。
はじめに、一番大きい面積を必要とするリビングダイニングゾーンをつくっていきましょう。
上の図のように、ダイニングテーブルやソファの位置を、矢印で示したスムーズな動線を考えながら配置します。
このとき、TVの位置を一番に優先しがちですが、できるだけソファの配置を優先させます。
つまり、ソファ ⇨ TV ⇨ ダイニングテーブルの順に配置していきます。
結果としてTV配線が長くなってしまう場合は、配線ケーブルを長いものに買い替えて、邪魔にならないようにフックで巾木に固定します。配線ケーブルは、長いもので5mのものが市販されています。


 

STEP4.  衣類収納/着替えゾーンをつくってみよう

リビングダイニングゾーンが配置出来たら、つぎに、着替えをしたり、子どもの衣類を収納する機能を持つ、衣類収納/着替えゾーンをつくりましょう。
衣類収納/着替えゾーンは、すでに住まいに設置されているクロゼットなどのそばに配置すると、収納が1か所にまとまり、収納作業などの家事がラクになります。また着替えの時にあちこちに移動しなくて済むため、幼児でも、一人で身支度や着替えができるようになり、自立をサポートしてくれます。
となりあうキッズコーナーとのあいだには、オープン棚やローチェストを置いて、空間を分ける間仕切りをつくります。間仕切りにオープン棚を使えば、キッズコーナーからも使える収納にすることもできます。
間仕切りに使う収納は、ハンガーラックなど高さのあるものでも問題ありませんが、圧迫感が出てしまいます。収納による圧迫感を抑えたいときは、上の図のように、ローチェストなど高さを低いものにしましょう。


 

♦STEP5.  勉強や遊びの機能を持つキッズコーナーをつくってみよう

最後に、学習/通学用品を収納し、勉強や遊びの機能を持つキッズコーナーをつくりましょう。

キッズコーナーの学習デスクは、壁に向かって配置します。壁に向かえば、TV画面やその他の誘惑的な情報が少ないため、勉強に集中できます。
学習デスクの横にはランドセル置き場をつくり、ランドセルは必ずその場所に置く習慣をつけます。また、学習用品や通学用品は、引き出しユニットや、間仕切りとしている、オープン棚に収納しましょう。

 

♦《 参考 》 模様替えにかかった費用 

今回の模様替えで、12畳リビングダイニングにリビングダイニングゾーンや衣類収納ゾーン、キッズコーナーなどをつくることができました。
かかった費用は合計 39,314円(税込み/記事記載時点の価格)でした。
 
(キッズコーナー)

  • 子どもチェア \2,999×2=¥5,998(IKEA)

  • デスク ¥10,990(楽天)

  • 引き出しユニット ¥1,999(IKEA)

(衣類収納/着替えゾーン)

  • オープン棚 ¥4,999(IKEA)

  • ローチェスト ¥8,280(楽天)

  • チェスト/カラーボックス上置収納ケース \100×6=¥600(セリア)

(リビングダイニングゾーン)

  • カラーボックス \1,212×4=¥4,848(ニトリ)

  • オープン棚/カラーボックス用インナーケース \100×16=¥1,600(セリア)

     

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