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3LDKをどう使う?子どもの成長/独立、家族の変化にあわせた間取りの使い方

住宅を購入する場合、10年後20年後までの生活を考えて選んでいますか?
住まいは、子どもの成長に合わせ、使い方を工夫すれば、高額な住まいの買い替えをしなくても暮らすことができます。
今回は子どもの成長、家族の変化にあわせた間取りの工夫について、一般的な3LDKマンションの間取りをもとに、お話ししたいと思います。
 
 

 1、子どもが誕生:マンション購入
 

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新築マンションを購入したと仮定します。物件概要と購入者の設定は、以下のようになります。
 
・3LDK 71.30㎡ 新築マンション
・夫33歳 妻31歳 長女3歳 長男1歳
 
洋室(1)は、夫婦の主寝室として、ずっと使います。
使い方が変わっていくのは、洋室(2)と和室になります。
 
子どもが乳児から幼児の時期は、とくにスキンシップの大切な時期です。
また、上の子、下の子それぞれに一部屋といった年齢ではないので、生活の主体はLDKと寝室が主体となってきます。
赤ちゃんの様子を、いつも確認できるように、LDKにベビーベッドを置きます。
またLDK横の和室に布団を敷いて、長女と夫婦、親子3人で就寝します。
ぐっすり休みたいときは、夫婦のどちらかが主寝室(洋室(1))で休めば、疲れも取れやすいでしょう。
 
この期間の注意点としては、洋室(2)など、まだ未使用なお部屋があることです。
未使用なお部屋があると、その部屋を収納部屋として使ってしまい、物が増えていく傾向になります。
いざお部屋を使うとなったときに、それまで収納していた物の行き場がなくなりますので、気を付けてください。
 

 2、子どもが小学校入学:マンション購入7年後~14年後
 

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左の間取りは、マンション購入から7年後、子どもたち二人が小学生の時期です。
子どもが二人とも小学生の時期は、まだそれぞれに個室を与える必要がありません。
1つのお部屋を兄弟姉妹で使わせることにより、我慢することや協調性・思いやりといった感情を幼いころから自然に育みます。
洋室(2)は、兄弟姉妹の寝室として使います。
ベッドは、上下に分けられるタイプの2段ベッドを使用し、後で子ども部屋でも使えるようにすれば、買い替えなどの無駄が省けます。
また、洋室(2)のカーテンは、後でこの部屋を、別の家族が使ってもおかしくないよう、シンプルな柄で丈夫なカーテンをお勧めいたします。
 
兄弟姉妹の洋服は、クロゼット(足りない場合はチェストなどをプラス)を使い、子ども達に収納方法などのルールを決めさせ、任せてみましょう。
 
和室は、間仕切り扉を開放し、リビング学習スペースとして使います。
LDKに隣接しているため、両親の目が良く届き、家事や雑用の合間に、子どもの様子を見ることができます。
 
和室に置く勉強机や椅子は、長く使えるよう、成長に合わせて高さが変えられるシンプルなものを選びましょう。大学生・社会人まで使えます。
 
和室には、勉強机のほか本棚・収納などを置きます。押入れが少しでも開いていたら、カラーボックスなどを置き、学校用品の収納場所として利用するのも良いでしょう。
 

一方、右の間取りは、マンション購入から14年後、子どもたち二人が受験の時期です。
 
子どもが中学生・高校生の、思春期になれば、それぞれのプライバシーに配慮する時期です。また受験に備え、集中して勉強できる体制を整えてあげましょう。
いままで一緒に使っていた和室および洋室(2)を、兄弟姉妹それぞれにあたえます。机とベッド・チェストなどを移動し、勉強と就寝・収納などを一室で出来るようにしましょう。
 
この期間の注意点としては、住宅購入後、15年近くになっているので、住宅の補修・修繕時期に来ているということです。
補修・修繕のための修繕積立金は、計画的に積み立てられているはずですが、滞納者や災害など、想定外の臨時徴収をされることがあります。
教育費もかかる時期ですが、住宅も修繕時期にかかるということを念頭に、子どもが幼いうちから「住宅準備金」などの積立を行っておくと、ゆくゆく困りません。
 
 

 3、子どもが独立:マンション購入20年後~30年後
 

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左の間取りは、マンション購入から21年後、子どもたち二人が大学生~社会人の時期です。
 
この時期になると、子どもたちのどちらかは家を出ている場合が多く、子ども部屋だった部屋が、フリースペースとして使えるようになります。
夫婦趣味のお部屋や書斎として、使っても良いですね。
この間取りでは、長女が社会人になり家をでたため、LDKに面した和室をフリースペースとして使い、洋室(2)は、大学生である長男の部屋として使っています。
 

一方、右の間取りは、マンション購入から28年後、子どもたち二人が完全に独立し、夫婦二人だけの生活がはじまった間取りです。
ご主人・奥様も定年を迎え、ゆっくりとした趣味を満喫する生活を送る方、または自宅で起業する方など、第二の人生を始める方も多いでしょう。
子供たちが全員独立したため、子ども部屋であったすべての部屋がフリースペースとして使えるようになります。
書斎や趣味のお部屋にすることはもちろん、サロンや個人オフィスなどとして、お仕事をすることも可能です。
この間取りでは、長男が使用していた洋室(2)をご主人のオフィスとして、和室は奥様の趣味のお部屋として使っています。
 
また、住宅購入後、30年近くになっているので、マンションの場合は2回目の大規模修繕時期に来ています。退職金などを計画的に使い、室内をシックにリフォームするなどをして気分を変えてみるのも良いですね。
 
 
いかがでしたか?
住まいを工夫し、適切なメンテナンスをすれば、家族の成長や変化にも対応でき、いつまでも快適に暮らすことができます。
また、家を大切に使い続けることは、地球にも優しい、究極のエコにもなります。
 
子どもの成長、家族の変化にあわせた、効果的な住まいの工夫、取り組んでみてくださいね。
 
 当事務では、「部屋をおしゃれにしたい」「2LDKの間取りに3人の子ども部屋をつくりたい」「勉強に集中できる子ども部屋をつくりたい」「健康的で快適な住まいにしたい」など、住まいの問題の解決プランをご提案しております。
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2018年10月07日 16:39