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書籍『家具配置のルール』著者/各種メディア出演/記事執筆多数の
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しまう場所をどう増やす?収納家具選びとデッドスペースの活用のポイント

結婚して子どもが生まれると、モノがとても増えます。
そして、それまでは片付け上手であった人でも、リビングが散らかり放題になる状態を“リビング崩壊”と呼んでいます。
このリビング崩壊に至っている人は多く、特にコロナ渦のいまに至っては、深刻な問題です。
この“リビング崩壊”の原因には、モノがふえてしまった原因のほかにも、「収納する力(収納力)」「空間を考える力(空間力)」の「部屋の動線を考える力(動線力)」の3つの力が弱い場合に多発します。
この3つの力のうち、前回は「収納する力(収納力)」についてお話いたしました。
今回は、2つ目の力である「空間を考える力(空間力)」についてお話いたします。
 

1.空間を考える力・・・空間力とは
 

家具配置に大切な空間力とは、簡単に言うと、部屋にどのくらい家具やインテリア雑貨などを置くことができるのか?を客観的に考えられる力のことです。
しかし実際には、インテリアショップなどで、家具やテーブルランプ、クッションなどのインテリア雑貨を衝動買いする人は意外に多く、
その結果、部屋にモノが増え、リビング崩壊を起こしてしまいます。
 
その他にも、家具を考えて購入したけれども、思いのほか使い勝手が悪かったという場合もあります。
例えば、オットマンとかサイドテーブルなどです。
これらの家具は、捨てられずに、いつか使うと思ってリビングの片隅に置かれていることが多く、結果として物置化してしまいます。
 
衝動買いした家具やインテリア雑貨は、本当に必要かどうか考え、最低限に減らしましょう。
また、捨てられずにおいている家具は、この先使うことはないので、フリマアプリでリサイクル、または断捨離しましょう。
そして、今後同じ間違いをしないためにも、家具やインテリア雑貨を買うときは、衝動買いしないことを心がけ、また、使ってない家具は、すぐにリサイクルする習慣を徹底してみてください。
 

2.不揃いな収納家具

 
リビングダイニングに収納家具を置く場合、その家具選定を間違えると、モノを上手に収納することができず“リビング崩壊”を引き起こしやすくなります。
ここで知っておきたいことは、収納家具を選ぶときの基本的な考え方は、家具を置く場所の空間を100%有効に使うということです。


 

上図を見てください。収納家具が並んでいますが、高さや幅など大きさがバラバラなため、すき間などの無駄が多く、100%空間を有効に使えていません。
そのため、収納家具を置いていますが、しまいたいモノがうまく収納できていないため、モノが散らかる“リビング崩壊”を起こしてしまっています。


 
この場所に収納家具を置く場合は、図のように、赤点線で囲った空間を、100%フルに利用した家具を選ぶべきです。

 

そこで、図のように、空間をフル活用できるように、収納家具の高さなど、大きさを揃えて配置しました。
僅かな隙間など無駄な空間がなくなることで、収納量がアップするためモノを収納しやすくなります。
また、家具が統一されていることで、見た目も綺麗になりますね。
 

3.トイレや洗濯機の上も有効利用

 
洗面室やトイレは、広くない限られた空間ですが、洗剤や化粧品/タオルやトイレットペーパーなど、モノの多い空間です。
そのため、上手に収納家具を設置できていないと、モノがあふれてしまいます。



ご存知の方も多いと思いますが、図のように、赤点線で囲ったトイレ便器や洗濯機の上も、立派な収納空間です。
モノが多い洗面室やトイレなどは、デッドスペースと呼ばれるこの空間を使わない手はありません。

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このデッドスペースを利用した収納方法で一番のおすすめは、図のように、壁を利用した吊戸棚や固定棚を設置してしまう方法。
壁に棚を固定しているため、ぐらつく心配もなく、立派な収納空間になります。

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賃貸など壁にビスなど打てない場合は、図6のような市販の突っ張り収納ラックを使います。
突っ張り収納ラックとは、便器や洗濯機を避けて、床と天井に突っ張らせて設置するモノで、トイレットペーパーや洗剤など、細々したものを載せておくことができる優れものです。
棚以外の部分はスチールのため、磁石のついたフックなどをつければ、吊り下げる収納としても利用できます。
 
 
 
 
 
いかがでしたか?
家具の衝動買いはしない、空間をフルに活用した家具を選ぶ、そして、部屋のデッドスペースを利用することで、”リビング崩壊“を防ぐための空間力は、すぐに改善することができます。
今回ご紹介した内容は、「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」(彩図社)でも詳しくご紹介しておりますので、よろしければそちらも参考にしてみてください。
次回は家具配置で最も大切な力、“動線力”からみる“リビング崩壊”の原因と対処法をお話ししたいと思います。
 
 
2021年04月16日 22:31