インテリア/家具レイアウトのCOLLINO

マンションや狭い間取りの、リビング学習/子ども部屋などにお困りの方へ
書籍『家具配置のルール』著者/各種メディア出演/記事執筆多数の
しかまのりこ(模様替え作家/一級建築士)がインテリア~家具レイアウトをサポートします!

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95%もの人が「間取りをやり直したい!」、後悔の多い「失敗の多かった間取り」は、どこ?

 

あなたは、いまのお住いに満足していますか?

昔から、「家は3回建ててみないと満足したものはつくれない」とまでいわれるものですが、一度で理想の家をつくることは、とても難しいもの。

今回は、あるアンケート結果から見えてくる「失敗の多かった間取り」についてのお話しです。

 

 

■建て主の95%が間取りを「やり直したい」

 

一般社団法人日本間取り協会(滋賀県彦根市)によると、家を建てた86%の人が、「家づくりに後悔している」という調査結果があり、その多くが間取りへの後悔だということです。

また、同協会がおこなった「新築当時に戻れるとしたら、間取りをやり直しますか?」というアンケートに対し、95%の人が「やり直したい」と答えました。

 

このアンケートは日本間取り協会が、注文住宅を建てた30代から70代の64人を対象に実施したものです。このアンケート結果、かなり驚きの数字ですね。

 

 

■失敗した!と思う間取りは「駐車場」と、「玄関」

 

「間取りの相談」も当事務所では行っています。

その相談内容で、最も多い「失敗した!と思う間取り」は何だと思いますか?

意外や意外、「駐車場」なのです。

その理由として

・玄関から離れていて、不便

・狭くて、車を出し入れしにくい

・車へのダメージ軽減や雨の日のために、屋根を設けておくべきだった

 

というものです。「買い物した品を、短い距離で運びたい」「雨の日には濡れないで駐車場に行きたい」「車庫入れは簡単におこないたい」など、住む人の生活をイメージして設計すれば、防げたものばかりです。

 

ほかにも、「間取りの相談」が多いものに「玄関」があります。

その理由として

・収納が少ない

・狭い・暗い・寒い・通気が悪いので、靴などが臭う

・配置が悪いので、玄関に客がいるとき、リビングやトイレ洗面などに行けない

 

というものです。

玄関は、単に家への出入り口ととらえがちですが、靴はもちろんコートや帽子・カバンなども収納できると大変便利です。

また通気のための小さな窓を玄関扉に設けたり、玄関から直接見えない位置に、洗面所や便所・浴室などの水回りを配置することも大切です。

 

 

■設計図は、使い勝手をイメージして検討することが大事

 

間取りへの相談の多くが「駐車場」「玄関」という結果は、驚きではないですか?

しかし、設計段階での依頼主(施主)の要望は、「家族が集まるリビング」や「家事しやすいキッチン」「子どもがすくすく育つ子ども部屋」などに集中します。

その結果、玄関や駐車場の位置・間取りがおざなりになってしまうのです。

 

雨の日は、濡れないで車から降りられたり、また荷物を運べるように、玄関や勝手口のそばに駐車場を配置しましょう。

玄関は、収納量を多く取り、またリビングや廊下・トイレ・階段など、他の間取りとの使い勝手を、家族の行動パターンを考慮して、配置することが大切になってきます。

 

 

 

いかがでしたか?

 

玄関や駐車場の位置・間取りは、その独自の役目から、どこかの部屋と交換できるものではありません。

そういった意味で「家の建て直し」でもしない限り、間取りを変えることはできません。

家の間取りで後悔しないためにも、設計者が作成した間取りを、一つずつ自分で使い勝手をイメージして、間取りを決めることが大切です。

当事務では、「おしゃれな住まいにしたい」「勉強に集中できる子ども部屋をつくりたい」など、間取り相談も実施しております。詳しくはHPをご覧くださいませ。


参考:

一般社団法人 日本間取り協会

http://nihonmadorikyoukai.link/about/

家賃収入でお小遣いUP!失敗しない不動産投資のポイント

突然ですが、今のお小遣いに満足していますか?

「あと1万円でも、お小遣いがUPしたら・・・」という願望は、よっぽどのお金持ちでない限り、誰もが思うことだと思います。

今回は、少しの投資で、毎月2万円のお小遣いを得た実例をもとに、不動産投資の一つの方法についてお話しいたします。

 

不動産投資の最大リスクは、空き家と修繕費

不動産投資には、さまざまなリスクがあります。

しかし、リスクが明らかということは、対策法も建てられます。

 

「ローン破たんのリスク」は、無理なく買える物件を購入すれば問題ありません。

また「居住者からのクレーム対応」「賃料の滞納」などのリスクは、管理保証会社に委託すれば解決します。これらのリスクは、あらかじめ自分で避けることが可能なものです。

いっぽう、自分では避けることが難しいリスクに「購入した物件が大幅に下がる」「修繕コストがかかる」「空き家」リスクなどがあります。

「購入した物件が大幅に下がる」リスクとは、一般的には、大きな欠陥などが見つかり、建物自体の価格が下がることです。構造的な問題があり、建物が傾きでもしたら資産価値はさがり、売却は難しいでしょう。

また「修繕コストがかかる」リスクは、給湯器や換気機器、給排水などの配管の施工不良、老朽化による建物の修繕費用がかかるリスクのことです。

「空き家」リスクとは、もじ通り、住まいの借り手が見つからないことです。

しかし、この「購入した物件が大幅に下がる」「修繕コストがかかる」「空き家」リスクは、質の良い建物を購入すれば、避けられるものなのです。

 

つぎに、当事務所がコンサルタントしました、N様の実例をもとに解説いたします。

 

ポイント1.修繕コストのかからない、優良物件を購入する

 

N様が、不動産投資のために購入した物件の概要は、以下の通りです。

スライド2

 

投資物件を探す場合、最初にすることは立地探しです。

目的によって、立地は変わってきますが、「単身者が遅くまで仕事をしている」「ファミリー層が暮らしていない」という条件で、日本橋を提案させていただきました。

つぎに「予算」です。

予算は「頭金+借入金」ですが、頭金は貯金から、また借入金は家賃で返済するよう、おおまかに計算します。家賃は相場よりも低い金額で、計算しておきます。

「予算」がある程度決まったら、次にすることは「優良な物件」を探すことです。

ここで注意することですが、高額であれば「優良な物件」ということではありません。

雨漏りや構造的な欠陥がなく、設備も含め、修繕コストのかからない優良物件を探します。

これは建築の専門家に依頼しないと、難しいところです。

 

ポイント2.空き家にしないため、家賃は相場家賃より安く設定する


購入物件が決まれば、最後に「家賃」を調整します。

N様が、今から7年前に、中古で購入した日本橋のワンルームマンションは、新築当時は2250万円でした。

新築時の家賃は10万円だったようですが、築7年となり、家賃を9.5万円に下げても空き家状態で売られていました。

そこで、N様のお部屋の入居率を100%にするため、家賃を周辺相場より1割さげて8.5万円に設定し、家賃から管理手数料などを引いた収入で借入金を返せるように、借入金額を調整しました。

家賃を相場から下げることは、効果絶大で、購入から7年たった現在まで、実質入居率(入居者の引越し期間を除いた入居率)は100%となっています。また、家賃収入は8.5万円で、借入金や管理費を差し引いた実質の収入は2万円です。

ちょっとしたお小遣いですよね!

 

 

いかがでしたか?

不動産投資には、他にもいろいろな方法があります。

しかし、利回りや値上がり益・節税などのため、無理な投資を行えば、破たんのリスクがあります。

無理ない借り入れと、建物に対するリスクを回避し、空き家リスクをなくせば、

不動産投資は最も堅実な投資方法となるのではないでしょうか。

 

(しかまのりこ)


 

プロでも買いたくなる!安心な「中古住宅」を簡単に見つける方法って?

最近は「中古物件」をリフォーム・リノベーションするという方法が、家づくりの選択肢のひとつとして定着しつつあります。

しかし、中古住宅の購入は新築住宅に比べて、様々なリスクがつきものです。

では、どのような物件を選べば、リスクをおさえた中古住宅の購入ができるのでしょうか?

今回は、プロでも買いたくなる、安心な中古住宅を簡単に見つける方法のお話です。

 

■中古住宅購入には、必ず第三者検査を!

中古住宅の大きなメリットは、「立地の良さ」と「リーズナブルな価格」。

一方で、地震の時、壊れないかしら?という「不安」や、設備や内装が古くて「汚い」、今までどのように管理・修繕されてきたのか「分からない」

といったネガティブな側面があるのも事実です。

また、中古住宅は雨漏りや耐震性能など、新築にはないリスクも抱えています。

 

こうした現状の中、すこしでも安心な物件を見つけるためのポイントは、「第三者の専門家検査を受けた住宅」を探すことです。

第三者検査の代表的なものは、以下の3つになります。

・既存住宅瑕疵保険
・既存住宅性能評価
・既存住宅現況調査

 

■既存住宅瑕疵保険は「不具合は修繕済み」という最低限の品質を確保

中古住宅を購入した後で、建物に雨漏りや傾きなどの不具合が生じた場合、保険で補償してもらえるのが「既存住宅売買瑕疵保険」です。

これは、住宅検査(ホームインスペクション)と保証がセットになった保険です。

この瑕疵保険に加入するためには、一定の検査に合格しなければなりません。

もし検査段階で不具合がみつかった場合には、その箇所を修繕しなければ保険に加入することができません。

つまり、「既存住宅売買瑕疵保険」に加入している中古住宅は、不具合は修繕済みである、という最低限の品質が確保された住宅とも考えられます。

 

■建物を「採点」する既存住宅性能評価

中古住宅の劣化具合や、耐震性・火災などに対する性能を検査により、わかりやすく表示するものが「既存住宅性能評価」です。

厳しい検査を受けたのち、住宅の性能が「等級1」「等級2」のように点数で表示されます。

そのため「この建物はどのくらいの耐震性能を有するものなのか?」など、採点表(評価書)を見れば一目瞭然です。

しかし、この既存住宅性能評価は知名度が低いため、利用者も少なく、ほとんど普及していません。

 

■平成30年4月から本格施行される「既存住宅現況調査」。自信のある業者は積極的に行うはず!?

 

平成30年4月から、宅建業法の一部が改正されます。

それにより、中古住宅売買にあたり、その住宅を第三者の専門家が検査したかどうか?の内容が、重要事項説明書に記載することが義務付けられました。

つまり、住宅を検査した場合、買主はその結果を重要事項説明に記載・説明してもらえます。

しかし、この検査、義務ではありません。売主または不動産業者が検査しない場合には、「建物の検査を実施していない」と告げられるだけです。

「検査が義務化されていないのであれば意味がないのでは?」と、考えてしまいがちですよね。

しかし、この法改正を機に、販売物件の品質に自信のある業者は検査を積極的に行うと予測されています。

ですので、検査(既存住宅現況調査)を行った物件を購入することが、安心な中古物件を購入いるいちばんの近道といえるでしょう。
 

 

 

 

いかがでしたか?

中古住宅とはいえ、高額な買い物です。

「中古だから、ある程度の不具合はしょうがない」と、劣化具合を見極めずに購入してしまうと、後で修繕などに多額の費用がかかることがあります。

生活費の大半を住居費が占めてしまわないように、第三者検査を受けた優良な中古住宅を購入されることをお勧めいたします。

(しかまのりこ)

 

【参考】

※ 既存住宅瑕疵保険/株式会社住宅あんしん保証

※ 既存住宅性能評価/一般社団法人 住宅性能評価・表示協会

※ 既存住宅状況調査/国土交通省