インテリア/家具レイアウトのCOLLINO

マンションや狭い間取りの、リビング学習/子ども部屋などにお困りの方へ
書籍『家具配置のルール』著者/各種メディア出演/記事執筆多数の
しかまのりこ(模様替え作家/一級建築士)がインテリア~家具レイアウトをサポートします!

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しまう場所をどう増やす?収納家具選びとデッドスペースの活用のポイント

結婚して子どもが生まれると、モノがとても増えます。
そして、それまでは片付け上手であった人でも、リビングが散らかり放題になる状態を“リビング崩壊”と呼んでいます。
このリビング崩壊に至っている人は多く、特にコロナ渦のいまに至っては、深刻な問題です。
この“リビング崩壊”の原因には、モノがふえてしまった原因のほかにも、「収納する力(収納力)」「空間を考える力(空間力)」の「部屋の動線を考える力(動線力)」の3つの力が弱い場合に多発します。
この3つの力のうち、前回は「収納する力(収納力)」についてお話いたしました。
今回は、2つ目の力である「空間を考える力(空間力)」についてお話いたします。
 

1.空間を考える力・・・空間力とは
 

家具配置に大切な空間力とは、簡単に言うと、部屋にどのくらい家具やインテリア雑貨などを置くことができるのか?を客観的に考えられる力のことです。
しかし実際には、インテリアショップなどで、家具やテーブルランプ、クッションなどのインテリア雑貨を衝動買いする人は意外に多く、
その結果、部屋にモノが増え、リビング崩壊を起こしてしまいます。
 
その他にも、家具を考えて購入したけれども、思いのほか使い勝手が悪かったという場合もあります。
例えば、オットマンとかサイドテーブルなどです。
これらの家具は、捨てられずに、いつか使うと思ってリビングの片隅に置かれていることが多く、結果として物置化してしまいます。
 
衝動買いした家具やインテリア雑貨は、本当に必要かどうか考え、最低限に減らしましょう。
また、捨てられずにおいている家具は、この先使うことはないので、フリマアプリでリサイクル、または断捨離しましょう。
そして、今後同じ間違いをしないためにも、家具やインテリア雑貨を買うときは、衝動買いしないことを心がけ、また、使ってない家具は、すぐにリサイクルする習慣を徹底してみてください。
 

2.不揃いな収納家具

 
リビングダイニングに収納家具を置く場合、その家具選定を間違えると、モノを上手に収納することができず“リビング崩壊”を引き起こしやすくなります。
ここで知っておきたいことは、収納家具を選ぶときの基本的な考え方は、家具を置く場所の空間を100%有効に使うということです。


 

上図を見てください。収納家具が並んでいますが、高さや幅など大きさがバラバラなため、すき間などの無駄が多く、100%空間を有効に使えていません。
そのため、収納家具を置いていますが、しまいたいモノがうまく収納できていないため、モノが散らかる“リビング崩壊”を起こしてしまっています。


 
この場所に収納家具を置く場合は、図のように、赤点線で囲った空間を、100%フルに利用した家具を選ぶべきです。

 

そこで、図のように、空間をフル活用できるように、収納家具の高さなど、大きさを揃えて配置しました。
僅かな隙間など無駄な空間がなくなることで、収納量がアップするためモノを収納しやすくなります。
また、家具が統一されていることで、見た目も綺麗になりますね。
 

3.トイレや洗濯機の上も有効利用

 
洗面室やトイレは、広くない限られた空間ですが、洗剤や化粧品/タオルやトイレットペーパーなど、モノの多い空間です。
そのため、上手に収納家具を設置できていないと、モノがあふれてしまいます。



ご存知の方も多いと思いますが、図のように、赤点線で囲ったトイレ便器や洗濯機の上も、立派な収納空間です。
モノが多い洗面室やトイレなどは、デッドスペースと呼ばれるこの空間を使わない手はありません。

102-4 

このデッドスペースを利用した収納方法で一番のおすすめは、図のように、壁を利用した吊戸棚や固定棚を設置してしまう方法。
壁に棚を固定しているため、ぐらつく心配もなく、立派な収納空間になります。

102-5 

賃貸など壁にビスなど打てない場合は、図6のような市販の突っ張り収納ラックを使います。
突っ張り収納ラックとは、便器や洗濯機を避けて、床と天井に突っ張らせて設置するモノで、トイレットペーパーや洗剤など、細々したものを載せておくことができる優れものです。
棚以外の部分はスチールのため、磁石のついたフックなどをつければ、吊り下げる収納としても利用できます。
 
 
 
 
 
いかがでしたか?
家具の衝動買いはしない、空間をフルに活用した家具を選ぶ、そして、部屋のデッドスペースを利用することで、”リビング崩壊“を防ぐための空間力は、すぐに改善することができます。
今回ご紹介した内容は、「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」(彩図社)でも詳しくご紹介しておりますので、よろしければそちらも参考にしてみてください。
次回は家具配置で最も大切な力、“動線力”からみる“リビング崩壊”の原因と対処法をお話ししたいと思います。
 
 
2021年04月16日 22:31

片付けてもすぐリバウンド。「リビング崩壊」の意外な原因と対処法

結婚して子どもが生まれると、物がとても増えます。そして、それまでは片付け上手であった人もリビングが散らかり放題になり、くつろぐ場としてのリビングが機能しなくなります。この状態を“リビング崩壊”と呼んでいます。家の間取りや模様替え相談を業務として行うなかで、このリビング崩壊に至っている人は多く、特に共働きの子育て世代に至っては深刻な問題です。この“リビング崩壊”の原因と対策方法を3回にわたってお話ししたいと思います。
 

・“リビング崩壊”になる危険度をチェック!


このリビング崩壊ですが、小学生までのお子様がいるご家庭ではだれでも陥る可能性があります。
その原因として、小学生までのお子様の場合、リビングで宿題や着がえを済ましてしまうご家庭が多く、自然とリビングに物がふえてしまうからです。しかし、それ以外にも生活スタイルなど多くの原因があります。
まずはじめに、自分が“リビング崩壊”に陥りやすいか、チェックリストで確認してみましょう。
 
【 あなたはいくつ当てはまる?リビング崩壊危険度チェックリスト 】
(収納力)
  • キッチンカウンターの上に、時計やマスクなど小物を置いてしまう
  • ソファの上にバッグや上着を置いてしまう
  • 子どものおもちゃがリビングに散らかっている
  • ダイニングテーブルの上が物置になっている
(空間力)
  • インテリアや家具を衝動買いしやすい
  • いつか使うと思って使わずにとっている家具がある
  • 部屋の家具の高さがバラバラである
  • 洗濯機やトイレの上にデッドスペースがある
(動線力)
  • ベッドやソファなどがあり、庭やバルコニーへ出られない
  • ソファやテーブルに足をぶつけることが多い
  • 壁の給気口を閉めてしまうことが多い
  • 家具は部屋の真ん中に置くか壁に沿わせることが多い
 
上のチェックリストは、“リビング崩壊”に陥りやすいか?その危険度を「収納力」「空間力」「動線力」の3つのカテゴリーから分析するものです。それぞれのカテゴリーのうち1つでも当てはまるものがあれば、“リビング崩壊”に陥りやすい傾向があります。またどのカテゴリーにも2つ以上チェックがつけば、すでに“リビング崩壊”に陥っている可能性があります。これからお話しする“リビング崩壊”対処法を参考に、家具配置やライフスタイルを見直してみてください。
 

・収納の問題その1~キッチンカウンターなどに物を置いてしまう~
 

“リビング崩壊”の原因のひとつに、収納の問題があります。家を買うときや借りるとき、間取り図を見て収納が少ないと感じたことはありませんか?収納を増やしてしまえば、そのまま部屋の広さが狭くなるため、あえて収納をつくらないことが多いのです。そのため、収納が少ない住まいは多く、物が片づかない根本的な原因となっています。
また最近のキッチンの間取り設計で、圧倒的に増えたのが、オープンスタイルのキッチンです。料理中にもコミュニケーションがとりやすかったり、部屋が広く見えたりなどいいことずくめです。しかし、このオープンスタイルのキッチンについているキッチンカウンターは高さが1m、幅40㎝程度と、ちょうど物を置きやすい高さと大きさになっています。



また動線的に帰宅して、まっすぐ部屋に入って、いったん立ち止まり、物を脱ぎ着する、まさにその場所に設置されています。
そのため多くの人が、マスクやお財布、鍵や帽子や眼鏡など、ありとあらゆる身に着けていた小物をこのキッチンカウンターに置いてしまいます。ちなみに設計する立場としては、このキッチンカウンターにマスクや小物など、物を置くことは想定して造っていません。

また、キッチンカウンターに物を置かなかったとしても、そのそばのダイニングテーブルに物を置いてしまう方も多く存在します。その結果、ダイニングテーブルの上にはつねに物が散らかり、落ち着いて食事ができないなどの支障も生じます。
 
このキッチンカウンターやダイニングテーブルに物を置いてしまう動作はなかなか変えられないため、対処法としては「いかにきれいに物を置くか(収納するか)?」につきます。


例えば上の図のようにキッチンカウンター下に奥行きの薄いカウンター下収納を置く方法。
この収納は、奥行きが薄いため、消臭剤や文具など、ちょっとした小物を収納するのに役立つものです。そしてカウンター下収納の上には、100均やホームセンターなどで販売している収納ケースを家族ごとに置きます。お父さんはお父さんの収納ケース、お兄ちゃんはお兄ちゃんの収納ケースを置いておけば、家族それぞれ、帰宅後、この収納ケースにポイと物を入れれば、キッチンカウンターやダイニングテーブルが散らかり放題になることを避けられます。ポイントとしては、カウンターの奥行きに合わせたカウンター下収納を選ぶこと、またカウンター下の有効高さを確認して、収納するものに合わせた収納ケースと収納の高さを計算すること。収納ケースは入ったけれど、収納したいものが入らないというトラブルを避けられます。
 

・収納の問題その2~ソファの上にバッグや上着を置いてしまう~

 

 
帰宅後、ソファの上にバッグやランドセル、コートなどの上着を置いてしまうという方は大変多く、“リビング崩壊”を形成するセンター的な位置を確立しています。
その結果、くつろぐはずのソファは、いつの間にか物置になり、ひどいときは洋服の山でソファが埋もれている場合も・・・。
この「ソファが物置状態問題」ですが、帰宅してからリビングまでの動線に、上着やカバンなどを収納する場所がないことが大きな原因になっています。




解決策としては、図のように玄関からリビングまでの動線上(廊下)に、ハンガーフックを取り付けて上着やカバンなどの収納スペースをつくることです。そうすることで、リビングに上着やカバンなどを持ち込むことはなくなり、散らかりにくいリビングにすることができます。



また、動線上に十分なスペースがない場合は、上の図のように、リビングの壁にハンガーフックを取り付けて収納スペースを設けても構いません。
 

・収納の問題その3~子どものおもちゃがリビングに散らかっている~
 

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ちいさな子どものいるご家庭では、お悩みなものが“おもちゃ”です。
おもちゃがリビングに散らかっている家は大変多く、また細かいおもちゃピースをなくしたり踏んでしまったりと、散らかるだけでなく、イライラする原因にもなっています。
しかしこの「子どものおもちゃ問題」は、子どもが小さい間のみの“期間限定”のお悩みです。そのため、簡易なおもちゃ専用収納をリビングのちょっとしたスペースに設置することで解決できます。

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そこで上の図のように、おもちゃを片付けるオープン棚(おもちゃ専用収納)をソファのうしろに設置しました。
おもちゃ専用収納ができたことで片付きやすいリビングにすることができます。
 
 
いかがでしたか?
デッドスペースになりやすいキッチンカウンター下やおもちゃ収納など、くふう次第でリビングに収納を増やすことができます。“リビング崩壊”を防ぐためにも、収納を増やし片づけやすいリビングにトライしてみてください。今回ご紹介した内容は、「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」(彩図社)でも詳しくご紹介しております。
次回は部屋の家具の高さがバラバラであるなどの空間力からみる“リビング崩壊”の原因と対処法をお話ししたいと思います。
 
 
 
 
2021年03月18日 23:17

物がふえて部屋が機能しなくなる、デッドルームとは

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デッドルームってご存知ですか?

はい、めちゃめちゃ怖いホラーゲームの名前!ピンポンです。


あ、でも、ここで私がお知らせしたいのは、

もう一つの ” デッドルーム ” です。


デッドルームとは・・・

結婚して、子どもが生まれ、家族が増えると、当然ですが、物がふえます。

そして、物がふえると、当然ですが、部屋の収納スペースや収納家具に入りきらなくなります。

収納できなくなった多くの物は、行き場を失い、

たどり着くのが
「とりあえず今は使っていない部屋」です。


あなたの家にもありませんか?この「とりあえず今は使っていない部屋」。

3LDK~4LDKなどのマンションの「洋室1~洋室3または洋室4」に多いのです。


この「とりあえず今は使っていない部屋」、なぜできるのか?

子どもが小さいうちは、家族で一緒に「川の字」になって寝ることが多いため、部屋があまるため、「とりあえず今は使っていない部屋」ができるのです。

そして、その「とりあえず今は使っていない部屋」に、収納できないものは、なんでも詰め込んでしまいます。


悲劇が起きるのは、子どもが小学生中学年以降です。

「そろそろ自分の部屋がほしいな・・・」と思って「とりあえず今は使っていない部屋」を子ども部屋に整えようとしても、

物があふれかえっているため、ベッドはもちろん、学習机さえ置けないのです。
でも、子どもはこれから思春期や勉強が大変になる時期です。
子ども部屋を整えないわけにはいきませんよね?

どうしましょう・・・どうしますか?

この「とりあえず今は使っていない部屋」が、
使いたいときに使えない、物置になっていて部屋として機能しなくなっている状態のことを”デッドルーム”というのです。

実際に”デッドルーム”になった多くの人が、

娘に泣きつかれて・・・
長男に切れられた・・・

など、子どもの声が上がることで、重い腰を上げて相談にいらっしゃいます。


ぜひ、子どもが切れる前に!デッドルームを解決して、子ども部屋を整えてあげてください。


デッドルームを解決するコツは
1.断捨離
2.家具の移動/買い替え

などです。

ご自身でも可能だと思いますが、デッドルームの解決には当事務所でもサポートしていますので、お気軽にご相談くださいませ!












 
2020年09月06日 18:30

コロナが変えた⁈新しい生活スタイルをつくる家具配置

女性セブン表紙

新型コロナウイルスは、怖いだけでなく
働き方や自宅での過ごし方も変えてしまいました

ちまたでは

「夫婦の時間が増え、けんかや離婚が増えた」
「虐待を受ける子どもが増えた」


などのネガティブな社会問題も注目されてきていますね

しかし、できれば、この際、
明るい方向でコロナをとらえてみたいと思います

そこで

1.狭い我が家でも

2.けんかをしないで

3.家族が一緒にいても

4.ストレスフリーな

5.幸せで楽しい我が家



を実現するための、家具配置のコツを、「週刊 女性セブン」で掲載させて頂きました


ポイントは、

1.動線の整理

2.空間分け

3.収納の適切な設置場所


などです。


「週刊 女性セブン」” 自粛生活などに対応した新しいインテリア様式 ”(令和2年5月28日発売19号)に特集が掲載されますので、

ご興味のある方は、ぜひ、ご購入くださいませ(バックナンバーは こちら )


なにとぞ、よろしくお願いいたします!




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2020年05月28日 14:13

リビングが散らかるのは、リビング学習がその原因のひとつになっています

最近のご家庭ではリビング学習が大変人気ですね?

とくに、お父さんが教育熱心だと
お父さんがリビングで、お子さまの勉強を見るご家庭が増えています。




しかし

しかし。。

しかしですよ!




リビング学習をすることで、

参考書や筆記用具やのーとなどの学習用品が、リビングに集まってきます


当然ですが、

リビングに置く物がふえて、お部屋が散らかります。。





リビング学習をするときは、

きちんと学習用品の専用の収納も確保しながら

設計しましょう!





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2020年04月11日 12:14

【 片づくリビング 】リビング収納の作り方 その1

お子様が生まれてから、

物があふれてリビングが片づかなくなる状態を

” リビング崩壊 ”といいます

このリビング崩壊を起こすのは、リビング収納がないことが要因の一つです。



” リビング収納 ”があると、どのくらい収納量が増え、片付けがしやすくなるのか?

実際のリフォームパースで確認してみましょう
 

【 ビフォー 】リビング収納がない間取り


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こちらは、戸建てリビングダイニングの間取りパースです
リビングには、幅70㎝ほどのチェストを壁に置いて、収納を確保しています

しかしこのチェストでは、高さが低く棚の位置も固定されるため、
収納量が限定されてしまいます

そこで、たくさんの収納量を確保するために、
チェストの代わりにリビング収納を設置してみましょう


 

【 アフター 】リビング収納がある間取り

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たくさんの収納量を確保するために、
チェストの置いてあった場所に、扉付きのリビング収納を設置してみました


チェストに比べると、高さも幅も大きくなり
空間の無駄なく、効率的な収納が確保できます
ハンガーパイプを設置すれば、リビングに散らかりがちな上着などの洋服もかけられます


見た目もスッキリしますね



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リビング収納を造った側面の壁の部分には
絵を飾ったりすることもできます

片づくリビングにするには、間取りにリビング収納を確保することが大切です
2020年03月20日 14:42

あなたのリビング、他人に見せられますか?


” リビング崩壊 ”って言葉、ご存じですか?

ネットで検索しても、でてきません。

そうなんです、わたしが勝手に使わせていただいている言葉なんです。



当事務所に寄せられるご相談でとても多いものが

間取り相談では

「希望の間取りにならないが、」

などが最も多いのですが

家具配置/模様替え相談では

「リビングが散らかりやすい、イライラする、」

というお悩みが圧倒的に多くなっております。


とくに子育て世代は、

ほぼ100%、リビングがほんとうに、すごいことになっております。



ソファーは、ほぼ、物置状態
です

そしてダイニングテーブルも、同じく、物置状態

当然のように、床も同じく、物置状態





この、リビングがすごいことになっている状態を



” リビング崩壊 ”

” リビング・ブレイク”

” りびんぐぶれいく”

(これはちょっと” こーひーぶれいく”に似ていますね?)



と、勝手に名付けさせていただきました。


現在、子供を持つ家庭の多くが、 "リビング崩壊" に陥っています。

独身の頃には片付け上手だった人も、子供ができると物が増えてしまい "リビング崩壊" に至ってしまうからです。




他人ごとではありません、リビング・ブレイク!!




この "リビング崩壊" を起こさないためにも、

正しい家具配置や模様替えの知識が、大切になってきます。



あなたのリビング、他人に見せられますか?



 
2019年11月16日 15:08

リネン庫って知ってる?メリットと設置場所を女性一級建築士が解説

リネン庫は、ご存知ですか?
タオルやハンカチ、下着などをしまっておく洗面室付近の収納庫のことで、
もともとは、ホテルのシーツなどを保管しておく「リネン室」からきた呼び方です


そのリネン庫ですが、設置場所や寸法などを間違えている方も多く、
部屋が片づかない
家事が大変
という原因の一つにもなっています
 

 

リネン庫とは?

 

リネン庫とは、主に洗面脱衣室内にあるタオルやハンカチなどの収納スペースのことを言います。

スペースの限られているマンションには、多くの場合、機能的な収納スペースとして、洗面室にリネン庫が設置されています。

しかし戸建ての洗面室の場合、いまだにリネン庫が設置されていない間取りも多いのが現状です。


 

 リネン庫の役割とメリット


リネン庫は、もともとはお風呂から上がったときのために、体を拭くタオルなどを収納する場所として設置されました。

しかし最近ではタオルだけでなく、下着類やハンカチ・パジャマなどをしまう場所として、その存在価値を高めています。

リネン庫の設置されていない洗面室では、収納家具などを設置して、タオルやハンカチなどを収納する必要があります。

しかし、洗面室にある程度の広さがないと、家具を置くことで、狭く使いにくい空間になってしまいます。

はじめからリネン庫を間取りに取り入れれば、収納の問題も解決し、すっきりした使いやすい洗面室になります。

 

 

 リネン庫の最適な設置場所

あると便利なリネン庫ですが、その最適な設置方法・設置場所は、大きく分けて4つほど。

1. 洗面室の壁に設置

洗面室が横方向に広い場合は、洗面台横に設計します。

リネン庫は、オープンでもよいのですが、扉を付けて壁との一体感を出すと、空間がスッキリして圧迫感もなくなります。

また、洗面室が縦方向に広い場合は、洗面台に対する壁に設計します。

扉をつけても良いのですが、洗面台の鏡にリネン庫が映るので、あえてオープンに見せる収納にして、おしゃれ感を演出することも可能です。

 

2.洗濯機周り

洗面室に十分な広さがない場合は、洗濯機の上部の空間を利用します。

窓は小さくなりますが、この部分に棚を設置することで、リネン庫として機能します。

洗濯機があるため、扉はつけず、オープンなままのほうが収納しやすくなります。

 

3. リネン庫つき洗面台を選ぶ

最近では洗剤や化粧品を置くスペースとは別に、リネンスペースの組み合わせができる洗面化粧台が販売されています。

洗面化粧台にリネン庫を組み合わせて、洗面室にセットするのも良い方法です。

しかし、洗濯機との間にムダなスペースができてしまう、というデメリットもあります。

 

4.家事室/ファミリークローゼットとつなげる

最近は共働きが増えた影響で、洗濯物を干したりたたんだりする家事室や、家族の衣類をまとめて収納するファミリークローゼットなどが人気です。

この家事室やファミリークローゼットと洗面室をつなげて、その間にリネン庫を作る間取りも増えています。

リネン庫を設置すれば、雑然とした洗面室がすっきり片付けやすくなりますし、パジャマや下着を個室に取りに行くという手間も省けます。




洗面室の広さに合わせてリネン庫を設置し、機能的な洗面室を実現してくださいね。
 

 

2019年06月12日 00:16

イライラするのは住まいが原因!狭い賃貸でもできる・・・ストレスフリーな部屋づくりのポイント

 

インテリア/模様替えのお悩みで多い項目の一つに

 

「リビングがくつろげない」

「なにをするのもストレスフル」

 

というものがあります。

 

くつろぐためのリビングなのに、ストレスフルなんて悲しいですね。

 

でも、動線の整理と家具は位置を見直すことで、意外と簡単に、ストレスフルな間取りは変えることができます。

今回は、間取り相談によせられた事例をもとに「ストレスフリーで生活しやすい、快適部屋づくり」についてお話しいたします。
 

・人の動く「動線」の間違い

 
ご相談にいらした方は、30代女性、家族構成は、ご夫婦と1歳になる赤ちゃんがいらっしゃいます。
家の間取りは、LDK+洋室・寝室の2LDK賃貸マンションです。
 
「LDKでは、何をするにもストレスフル。ご飯を食べるのも、動くことも、赤ちゃんのお世話をするのも、イライラして疲れてしまう。何か良い方法はないか」というご相談でした。

 
ビフォー( 動線の間違い)_コピー

LDK間取り図を見てください。
 
人が動くラインを「動線」といいます。
この動線ですが、動線同士がぶつかったり、またはなにか障害物にぶつかると、当然ですが不便です。
イライラのもとですね。
こちらのLDKの動線を見てみましょう。
 
廊下からお部屋に入って、リビングへ移動する①の動線が、ソファーにぶつかっています。
つまり、このソファーをよけて、リビングへ入らないといけません。
 
また、リビングから寝室へ移動する②の動線ですが、テーブルやオットマンがあるため、寝室へは大変入りずらくなっています。
 
キッチンからリビングへ移動する③の動線ですが、この動線自体は問題ありません。
しかし、広くないキッチンに、リビングへ向かう①と③の2本の動線があることによって、キッチンを狭くしてしまいます。
 
 

・家具の間違い


家具の配置や寸法を間違えると、何をするにも不便で、イライラがたまります。
また、動きにくくいため身体を家具にぶつけたり、危険なこともあります。

 ビフォー(家具の配置の間違い)_コピー
 
LDK間取り図を見てください。
 
キッチンカウンターの背面に設置された①分別ストッカー(ごみ箱)ですが、キッチン台でのお料理で出たごみを、捨てるにはとても不便です。
また、ソファーとキッチンカウンターの間も、この分別ストッカーがあるため、狭くなっています。そのため、身体がソファーか分別ストッカーに、ぶつかりやすくなっています。
 
②でしめしたソファーとテーブルの関係も、大きな問題でした。
スペース的にダイニングテーブルが置けないため、ソファーにリビングテーブルでお食事をされていらっしゃいました。
しかし、ソファーの高さに対し、テーブルの高さが高かったため、お食事がしずらいという状況でした。
 
お食事のしやすい椅子座面とテーブルトップの高さの関係は、その差が27~30㎝です。
しかし、この数値は椅子が硬めの場合でして、ソファーの場合は座面の沈み込みが3~6㎝以上ありますので、数値は22~25㎝と変わってきます。
 
こちらのお宅では、ソファーの座面の高さは、座ってないときは38㎝。
一方、テーブルトップの高さは65㎝。
その差は 65㎝-38㎝=27㎝ ですが、
ソファーの沈み込みを考えると、その差は沈み込んだぶん増えます。
沈み込みを、約5㎝ とすると、ソファー座面とテーブルトップの差は
27㎝+5㎝=32㎝ となります。理想的な27~30㎝に比べ、テーブルが高いということがわかります。
テーブルが高いと、腕を上げて食事をすることになり、食事の度に、たいへん疲れやすくなるわけです。
 
③のスペースは、お父様がTVをみながら、赤ちゃんを遊ばせていらっしゃいました。
しかし幅2m×奥行1.2m程度しかなく、また、テーブルやベビーベッドがあるため、赤ちゃんにはケガのしやすい危険な環境でもあります。
 
 

・収納の間違い

 
収納家具の選択を間違えると、収納に面積ばかりとられて、思ったような収納量を確保できません。収納量が足りないと、物が片付かないばかりでなく、散らかっている状況はメンタルにストレスをうけます。


ビフォー(収納量の間違い)_コピー 
LDK間取り図を見てください。
 
キッチンワゴンやカラーボックスなどの収納家具を、きちんと壁に配して並べられていらっしゃいます。
しかし、どの収納も高さがないため、面積をしめているわりには、十分な収納量が確保できていない状況です。
 
 

まとめ:動線の整理と、家具の種類・配置を見直そう
 

キャプチャ_コピー
動線の整理と、家具の種類・配置を見直し、以上のような問題点を、改善してみました
 
①高さのあるキッチン収納棚やリビング収納を採用し、収納量を確保するとともに、こまごました家具を整理整頓
 
②家具を右側のみに配置し、スムーズな動線を確保
 
③家具の配置を変えたことにより、赤ちゃんのための広くて安全なスペースを確保
 
④キッチンカウンターはL字に配し、動きやすさを実現。また邪魔だった分別ストッカーは、キッチン台背面にあるキッチン収納棚の最下部に設置。
 
⑤テーブルの高さにあったソファーを選び、食事のしやすい環境を確保
 
収納ビフォー全体_コピー
ビフォー
収納アフター全体_コピー 
アフター 
 

いかがでしたか?
 
今の住まいに、何らかのストレスを感じているようであれば、
動線や、家具の種類・配置を見直してみてください。
きっと、ストレスフリーで快適なお部屋にすることができますよ。
 
(しかまのりこ)



 

2019年01月08日 22:06

家具を置くスペースがない?家を選ぶときには避けたい・・・部屋が片づかない間取りとその解決方法

家を建てるとき、意外と後回しにされるもの・・・なにかわかりますか?

 

意外には意外、収納スペースなのです。

住んでから困ることは十分わかっているはずなのに、

 

なぜ?と思われるかもしれませんが、建築段階では、みなさん

 

「より広い リビング ダイニング」

「より広い 寝室」

「多くの子ども部屋」

 

を求めるため、収納スペースを削ってしまうのです。

「LDKが16畳より18畳のほうが、広くてよさそう」と思ってしまうのは、仕方のないことですよね。。

 

造り付けの収納スペースがなくても、収納を増やすには、あとから家具を置けば良いわけですから。


しかし、あとから家具を増やすことができない間取りがあるって、知っていますか?

家具を増やすことができないと、収納に困ることは目に見えています。

 

 

今回は、部屋が片付かない・収納ができない「部屋が片づかない間取り」についてのお話しです。
 
 

・窓が多く、壁が少ない間取り

 
 
窓が多く、壁が少ない間取り」は、家具の配置が難しく収納が困難になりやすいため、片付かない間取りとなります。
窓が多いということは、開放的になりますが、一方で、壁が少ないということです。
当然ですが、壁が少ないということは、収納家具などが置けないということです。
 
収納家具が置けないと、物を片づけることは物理的に不可能ですよね。
そこで、「窓が多く、壁が少ない間取り」の場合は、使える壁を最大限利用するように、家具を配置しなおします。


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こちらの図面は、都内の高級タワーマンションの図面です。
角部屋に当たるため、窓が多く開放的な空間に設計されています。
 
赤○で囲った部分は、窓や襖のため家具を置くことができません
 
オレンジ○で囲った部分は、腰窓のため、腰窓下までの収納しか確保できません
 
緑○で囲った部分には壁があります。
しかしこの壁の部分は、「廊下からリビングに入る」または「ダイニングからリビングに移動する」という「動線」とぶつかるため、家具を置かないほうが良いゾーンです。
 
つまり、このプランの場合、青○で囲った壁の部分にしか、家具は置けないということになります。
 
しかし、TVアンテナの位置からTVはバルコニー側に固定されてしまい、それに伴いソファーは壁に沿って置かれていました。
壁のスペースがソファーによって奪われてしまっていたため、収納家具が十分に置けず、片づけにくい空間になっていました。

 
SUMAI記事用3平面図_コピー
そこで、TVとソファーの位置をいれ変え、収納家具を、青○で囲った壁に沿って置きました。
これでリビングに、収納家具をプラスすることができますね。
 
またダイニングにある青○の壁の部分には、いまある収納だけでなく、天井方向への高さのある収納をプラスして、収納面積を増やします。
このことにより、収納量は以前より大幅に増やすことができます
 
 

・各部屋や廊下ごとに、適正サイズの収納がない間取り

 
 
「各部屋や廊下ごとに、適正サイズの収納がない間取り」も、片付けに困る間取りです。
各部屋に収納があっても、それが適正なサイズでなくてはいけません。
適正なサイズとは、「その部屋で収納予定しているものが、きちんと納まるサイズ」のことです。
 
例えば、子ども部屋には、教科書・参考書などの勉強道具をはじめ、部活道具や制服・洋服などを収納します。その他、かさばる布団類や、漫画・雑誌、趣味のコレクションなども収納しますよね。
これらのものがすべて納まるのは難しいかもしれませんが、少なくとも布団類や洋服はこの部屋の中で収納できないといけません。
子供部屋には、お部屋の広さには関係なく、1畳程度(幅169cm・奥行き78cm)のクロゼット・押入れなどの収納スペースをお勧めしています。

SUMAI記事(収納)平面_コピー 
こちらの図面は、大手ハウスメーカーで新築計画中の戸建て住宅です。
各部屋に収納もあり、また2階に「納戸」も配置され、きちんと収納を確保しているように見えます。
 
 
赤○で囲ったクロゼット部分は、奥行寸法が78cmあるため、ハンガーパイプが前後2本かけられます。
しかし幅の寸法が120cmのため、洋服や布団は納まったとしても、雑誌や漫画・本などは収納できない可能性があります。
そのためには、扉の位置をずらして収納の幅を広げます。
 
オレンジ○で囲ったクロゼット部分は、幅の寸法が169cm確保されていますが、奥行きが55cmです。
ハンガーパイプにかけた洋服の幅は45cm~55cmですので、このクロゼットは洋服がなんとか納まる寸法です。
洋服がしわにならないためには、奥行き65cmは確保しましょう。
 
また、このプランでは、緑○で表示した廊下の部分に収納がありません。
廊下には、小さくても収納を設置すると、「廊下掃除用のクイックルワイパー」などの掃除グッズや物干しグッズなどが収納できて、大変便利です。
納戸の一部を削って廊下からアクセスできる奥行40~45㎝ほどの収納をつくりましょう。
 
 
いかがでしたか?
今住んでいる間取りを見直せば、収納量は確実に増やせます。
またこれから家を建てる人は、収納予定にあわせた適正サイズの収納を、プランに盛り込むと、収納で後悔することがなくなりますよ。
 
(しかまのりこ)
 
 

2018年12月26日 16:50