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建築用語のSIC、PS、DEN…ってなに?間取り図にある、知っておきたい記号・用語

 

みなさんは家の図面を見たことはありますか?

家の図面には、みなれない専門用語や記号・マークが多く、はじめて見る人にとってはとても難しいものです。

しかし、図面を読めないまま住宅を購入すると、思っていた家とは違うことに、入居してから気づくことになります。

今回は、これだけは知っておきたい「間取りの記号やマーク」についてのお話しです。
 

 

扉(戸)のマークにも微妙な違いが!


扉





この扇形マークは、門扉や玄関扉、勝手口の戸などを表しています。

 

また扇形の部分が、「どう扉が開くか」を表しています。

この扉の開き方を「開き勝手」といい、扉の右側が開く場合を「右開き」その反対を「左開き」といいます。

この「開き勝手」ですが、図面では「左開き(または右開き)」になっているのに、実際の建物では反対に扉が取り付けられている場合があります。


玄関扉反対



こちらの例では、契約図面では「左開き」でしたが、引き渡しを受けた建物では「右開き」になっていました。

「右開き」では、以下のような不便があります。

  1. ポストの郵便を取るには、一度扉の外に出なくてはいけない
  2. 扉を開けるとき、お客様など人にぶつかる
  3. 家に入るとき、不便
  4. 宅配便を受け取るとき、相手の顔を確認しながら扉を開けることができない

もし、扉が間違って取り付けてあったら、建物のお引渡し前になおしてもらいましょう。


 

図面にある見慣れない専門用語を解説!

 

図面には見慣れない専門用語が書いてあります。

  • SIC……シューズインクロゼット。靴を履いたまま入ることができる靴の大型収納のこと
  • S……サービスルーム。納戸または予備室のこと
  • リネン庫……タオルや下着類をしまう場所。洗面室やその付近に設置される
  • PS……パイプスペース。トイレ、キッチンからの排水管や給水管などが通っている場所
  • MB……メーターボックス。電気メーター、ガスメーター、給水メーターが納まっている場所
  • DEN……デン。「書斎」や「趣味の部屋」という意味
  • CL……クローゼット。洋服などの収納場所
  • パントリー……食品庫。食べ物などをストックしておく場所


リネン庫





こちらの例では、洗面室またはその付近に「リネン庫」がありません。

 

タオルなどの収納に困る恐れがあるため、棚の設置や収納家具の設置を考える必要があります。

 

電化製品には欠かせないコンセント

 

家事ラク、時短のために、便利な電化製品は欠かせません。
その電化製品の命となるのが、コンセントです。

お部屋の必要な場所に、コンセントがあるか確認しましょう。

 

コンセントには大きく分けて「普通コンセント」と「アース付きコンセント」の2つがあります。

「アース付きコンセント」とは、漏電の恐れがある水まわりのコンセントのことで、接地(アース)による感電防止を必要とするものです。

冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機やウォシュレット、食洗器などはこの「アース付きコンセント」に取りつけます。


コンセント不備




こちらの例では、冷蔵庫のコンセントがキッチン入口付近にあります。

このことにより冷蔵庫はキッチン入口に設置することになりますが、以下のような不便さを感じます。

  1. キッチンの出入り口が狭く、冷蔵庫の開け閉めと、人の動線がぶつかる
  2. 冷蔵庫前が狭い
 

 

冷蔵庫のコンセントは、設計段階で適正な位置に設置してもらいましょう。

 

いかがでしたか?

家の図面を理解できれば、住宅購入で失敗することもなくなります。

なにより、自宅の図面を読めるようになることが、一番楽しいかもしれません。
他にも図面について知りたい方は以下の動画もどうぞ!

【 はじめての住宅購入 】これで安心!平面図と記号の読み方

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リノベーションで中古住宅をお得な「エコ住宅」にするポイント3つ

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エコ住宅といえば、といえば、太陽光とか蓄電池など、新築住宅のイメージですが、中古住宅でも、ポイントをおさえたリノベをすれば、お得なエコ住宅に変身させられます。

お得な中古住宅を、リノベでさらにお得に!

今回は、「中古住宅をお得なエコ住宅にリノベするためのポイント」についてお話しいたします。
 

ポイント1.「窓」の断熱

夏の暑さや冬の寒さの一番の原因は、何といっても「窓」からやってきます。

住宅で使用されている一般的なアルミサッシの場合、夏は約70%、冬は約50%の熱量が、窓から出入りします。

つまり、中古住宅をエコ住宅にするためには、窓を断熱することが最優先されます。

 

その場合、サッシのガラスは、複層ガラスまたは Low-Eガラスにすることはもちろんですが、サッシ枠を樹脂製(プラスチックなど)にすることも大切です。

樹脂(プラスチックなど)は、金属と違い、熱しにくく冷めにくいため、熱を通しにくいのです。

サッシ枠をアルミサッシから樹脂サッシに交換するだけで、窓から出入りする熱量を、じつに6割ほど抑えることができます。

 

ポイント2.「壁」「天井」「床」の断熱

トイレやお風呂場、洗面室は寒いものだと思っていませんか?

欧米に比べて、「日本の住宅は寒い」といわれています。

欧米では、冬の期間、室内を暖かくすることを推奨しており、寒い家は、健康面からみて危険だという認識を、多くの人が持っています。

なぜ日本の家は寒いのでしょうか?

それは、家の「壁」「天井」「床」に、ほとんど断熱材が入っていないからなのです。

 

平成24年に国土交通省が調査したところによると、断熱材が壁や天井にまったく入っていない無断熱住宅は約4割に上ります。

また、あまり断熱効果の見られない昭和55年の断熱基準も合わせると、約7割の住宅がほぼ断熱材の入っていない家ということになります。寒いわけですね。
 

寒い家は、血圧の変動をおこし健康面に影響しますし、光熱費などランニングコストがかかることから、長い目で見た場合、家計にも影響してきます。

また、断熱化の大切さは国も重要視しており、2025年には新築住宅のすべてに既定の性能を満たす断熱材を設置することが、法律で義務付けられる予定です。

つまり、規定した断熱材の入っていない新築住宅は違法建築になってしまうので、気を付けたいところです。

 

ポイント3. 「ユニットバス」

東京都健康長寿医療センター研究所が、平成11年におこなった調査によると、一年間に約1万7000人がヒートショックに関連した「入浴中事故」で急死されています。

このヒートショック、浴室や脱衣室の温度が低く、また湯の温度が高いことが原因とされています。

ヒートショックによる事故を防ぐには、浴室の温度を25度付近に近づけ、また湯の温度は40度以下に抑えることが大切です。

そこで活躍するものが、ユニットバス!

ユニットバスは、もともと熱の出入りがしにくいプラスチックで造られているうえに、壁・床・天井まで断熱材が入っているものもあります。

そのため、外からの冷気がはいりにくく、また熱も逃がしにくいため、浴室の寒さを防ぎ、また湯の温度も一定に保たれるのです。


いかがでしたか?

エコ住宅は、省エネであることはもちろん、家族の健康を守り、またランニングコストなど、家計にもやさしいものです。

中古住宅を購入し、リノベするときは、間取りやインテリアだけでなく、目に見えない部分にもこだわってみてくださいね。
 

(しかまのりこ)

 

【参考】

※ 経済産業省 日本の住宅の約4割が無断熱状態

新居でくしゃみが止まらない!簡単にできる「ハウスダスト」対策法7つ

春も本番になり、引っ越しシーズンがやってきましたね。

きれいなお家に引っ越して、いざ新年度!というときなのに、咳が止まらなかったり、くしゃみが出たり体調不良に悩まされたこと、ありませんか?

疲れのせいと流してしまっては、思わぬ病気になることも……。

今回は、引っ越し先で起こる体調不良の原因と、その対策のお話しです。

 

国民の約2人に1人が何らかのアレルギーあり!?


厚生科学審議会のリウマチ・アレルギー対策委員会の報告書によると、平成18年に実施した全国11か所における有病率調査では、鼻アレルギー症状を有する頻度が47.2%であり、国民の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患にかかっていると報告しています。

また厚労省によれば、アレルギー疾患のなかでは、ぜん息とアレルギー性鼻炎の患者数が多く、その約6割が0歳から44歳と、若い人ほどアレルギー疾患にかかりやすいこともわかります。

 

咳やくしゃみの原因は、カビやダニ、埃など「ハウスダスト」によるアレルギーかも


このように近年増えているぜん息やアレルギー性鼻炎ですが、引っ越した部屋にいるときに、咳やくしゃみがひどくなるような場合は、ハウスダストが原因の可能性があります。
ハウスダストとは、家の中にある埃やダニ、ダニの死骸や糞、人や動物のフケや毛、カビなどのことをいいます。

これらが無数の埃と一緒に空中に舞い上がり、目や鼻などの結膜にくっつくと、結膜炎や鼻炎をひきおこし、くしゃみなどの症状がでます。

また、気管支に吸い込むと、気管支ぜんそくなどを引き起こし、激しい咳などの症状が出ます。

 

効果的なのは掃除と換気!有効な対策7つ


この咳やくしゃみを止めるための効果的な対策は、なんといってもアレルゲンであるハウスダストを取り除くことです。

そのためには、しっかりとした掃除と換気など、以下のような対策が有効です。

 

1. 24時間換気を使い、室内の換気しましょう。
24時間換気がない場合は、窓と便所または浴室の換気扇を使い、室内の空気をまんべんなく換気しましょう。
2. エアコンのフィルターは、カビの温床になりやすいため、こまめに掃除しましょう。また、引っ越した家のエアコンは、コイル内でカビが増殖していることがあります。使用開始時にはフィルターの掃除とともに、作動後、数十分は換気しましょう。
3. 埃がたまりやすく、ダニが繁殖しやすい布製のソファーは合成皮革のものなどに変えましょう。またカーペットや畳などは、できるだけ使用しないようにしましょう。
4. レースやカーテンはウォッシャブルなど、洗えるものにして、こまめに洗濯しましょう。
5. 家具は壁にピッタリつけないで、通気のためすき間を開けましょう。
6. 部屋の室温は20~25℃、湿度は50%くらいに保つようにしましょう。断熱材がしっかり入った住宅であれば、室温・湿度は一定に保ちやすくなります。
7. 掃除機は、1平方メートルにつき20秒以上の時間をかけて、ゆっくり動かしましょう。

 


いかがでしたか?

毎日、なにげなく過ごしている住まい。

でも、そこには目に見えない、多くのアレルギー物質が潜んでいます。

新しい家で、健康的な毎日をスタートさせるためにもこまめな掃除と計画的な換気を、忘れないでください。

当事務では、「安全な住まいにしたい」「2LDKの間取りに3人の子ども部屋をつくりたい」「勉強に集中できる子ども部屋をつくりたい」「健康的で快適な住まいにしたい」など、住まいの問題の解決プランをご提案しております。
詳しくはHPをご覧くださいませ。

 

【参考】

※ 厚生労働省「アレルギー疾患の現状等」

※ リウマチ・アレルギー対策委員会 報告書

※ 厚生労働省 リウマチ・アレルギー対策