インテリア/家具レイアウトのCOLLINO

マンションや狭い間取りの、リビング学習/子ども部屋などにお困りの方へ
書籍『家具配置のルール』著者/各種メディア出演/記事執筆多数の
しかまのりこ(模様替え作家/一級建築士)がインテリア~家具レイアウトをサポートします!

カバー6

HOME ≫ 住宅コラム ≫

【連載】狭いワンルームでもOK!おしゃれで実用的な「在宅勤務スペース」のつくり方

1

在宅勤務といわれても・・・困っていませんか?

 

新型コロナウイルスの影響で、企業側にはテレワークや在宅勤務での就業が求められています。

しかし、いきなり在宅勤務にしてほしいと言われてもお部屋は狭くて、そんなスペースがない!と困っていませんか?とくにお部屋が狭い1Kやワンルームは、パソコン置き場にも苦労すると思います。

そこで今回は、狭いワンルームでもパソコンテーブルを置いて、おしゃれで実用的な在宅勤務スペースをつくる方法を、事例をもとにご紹介いたします。

 

5畳1Kの場合

 

1


こちらはお部屋の広さが5畳ほどの1Kのお部屋です。

5畳の場合、シングルベッドベッドを置いてしまうと、ほかの家具を置くスペースが限られてきます。

 

そのためダイニングテーブルとパソコンテーブルの両方を置くことは難しいため、1つのテーブルで二つの機能を満たすようにします。
 

3-2

一人で使う場合、食事だけであれば70cm角のテーブルで足ります。

しかし、パソコンを置いて食事をできるようにするためには、幅を100㎝ほどに広くします。そうすることで、1つのテーブルでパソコンも食事もできるようになります。

17-720x473-1-720x473

余裕があれば、テーブルの幅を120cmまで広くすることは可能ですが、矢印で書いたお部屋の動線が狭くならないように注意しましょう。
 

 

7.5畳~8畳ワンルームの場合

18-720x473-1-720x473


こちらは横長のかたちをしたお部屋で、広さが7.5畳ほどのワンルームです。お部屋が細長いため、家具は矢印の動線に沿って並べて配置します。
 

6

お部屋は横長に広いため、ダイニングテーブルとパソコンテーブルの両方を置くことができます。

しかし、家具と家具の間は若干の余白を設けた方が、お部屋が広く感じられるためあまり大きな家具を置くことはできません。
 

5

そのため、パソコンテーブルは85cm角のものをダイニングセットの横に配置しました。

パソコンテーブルにはパソコンのほかに、小さ目のプリンターも置けるようになります。

 

16-720x473-1-720x473

こちらは正方形に近いかたちのお部屋で、広さが8畳の1Kです。
矢印の動線を中心に、左右に空間を分けます。

右手がリビングなどの「動」の空間、左手がお仕事や就寝などの「静」の空間です。

10


ベッドの対面にパソコンテーブルを配置しました。

8畳程度の広さになるとベッドを置いても、奥行60cm×幅160cmほどの大き目のパソコンテーブルが配置できます。

9


デスクチェアもアーム付きのものが置けますね。もちろん、プリンターもテーブルの上に楽に置けます。
 

11


「静」の空間から、リビングなどの「動」の空間を見ます。

 

10畳ワンルームの場合

最後は、少し広めの10畳ワンルームの家具配置を見ていきましょう。
 

12

お二人でお住まいとのことで、ベッドはダブルベッドを置きました。
 

13

ベッドの側に、奥行65cm×幅180cmほどの大きなパソコンテーブルを配置しました。

奥行き・幅とも広いため、デスクトップパソコンがテーブルに置けます。

15


ダブルベッドやパソコンテーブルを置いた「静」の空間と、リビングソファーを置いた手前の「動」の空間を木製の棚で分けました。

そうすることで、物の置き場所も決まってくるため、お部屋が散らかりにくくなります。


 

お部屋のかたちや動線を考えて、家具配置しよう!

上手にパソコンテーブルを配置するには、お部屋のかたちと動線が大切です。

狭いお部屋でも、パソコンテーブルを置いて在宅勤務スペースをつくることができれば、家にいながらでも仕事の効率はアップしますね。

ライフスタイルを充実させるきっかけにもなります。お部屋が狭くて、在宅勤務に対応できないと困っている人は、ぜひ参考にしてみてください。


当事務所では将来まで使える無駄にならない家具選定から家具配置まで、お部屋づくりのお手伝いをしております。HPはこちらから

リビングが片付く家具の置き方。洗濯物、教材…いろいろウンザリしてません?

新型コロナウイルスを想定した、厚生労働省による「新しい生活様式」の提言で、以前より在宅勤務や家にいる時間が増えていくと思われます。そうなるとリビングは、家族の数だけモノが増え、散らかり放題に!

COLLINO一級建築事務所のしかまのりこさんは、これを「リビング崩壊」と名付け注意を呼びかけています。どうしたらそのような状況を防げるか? リビングの3Dモデルを使って教えてもらいました。
 

リビングは、モノであふれ、散らかり放題になりがち

家族が集まるリビングは、ちょっとしたことでモノがあふれ、散らかり放題になってしまいます。私は状況を「リビング崩壊」と名付けました。特に子どもが生まれるとモノが増えるため、この状況に陥りやすくなります。

この「リビング崩壊」ですが、具体的に言うと

  • よく着る上着や洗濯物などがリビングにあふれている
  • ダイニングテーブルやソファーの上にモノがあふれ、物置状態になっている
  • ご飯はTVのまえのスペースで、床に座ったり、小さなテーブルで食べている

などの状態のことです。

解決するには、3つのポイントがあります。

  • 動線を整理する
  • 空間を分ける
  • 収納を増やす

夫婦と小学校に通う子どもの3人家族が住む一般的な住宅をモデルケースとして、以下の3D図面で解説してみましょう。
 

動線を減らし、動きやすく狭さを感じさせないリビングに

dousenn_コピー

こちらは13畳のリビングダイニングです。ダイニングテーブルのそばに、物干しを置いてあるため、とても狭くなっています。
しかし、狭くなる理由はそれだけでなく、矢印のように2本動線があるためです。

この動線ですが、人が動くスペースですので、空間が必要になり、そのぶん狭くなります。また、同じ方向に向かう動線は、それほど広くない部屋では2本も必要ありません。

この2本の動線を整理し、1本にまとめるだけで、動きやすくすっきりした部屋になります。
 

部屋が散らかるのは、空間分けが出来ていないから!

kuukann_コピー

本来は食事をする場であるダイニングテーブルに子どもの持ち物や携帯など、家族の持ち物やが置かれたまま。ソファやリビングテーブルにも、お菓子やランドセルなどが置かれているというケースはありがちです。

部屋のあらゆる場所にモノが散らかるのは、部屋の空間分けができていないためです。この空間分けができていないと、たとえ部屋が広くなっても、モノが散らかりやすくなります。

この部屋の場合、散らかる洋服は収納ゾーン、ノートや教科書/ランドセルは子どもゾーン、そしてご飯を食べくつろぐ空間はリビングダイニングゾーンのように、3つの空間に分けます。

空間分けをすることで、物の入り混じることがなくなり、片付きやすいお部屋になります。
 

上着や洗濯物を収納する家具があると、スッキリ片付く

syuunou_コピー

リビングダイニングに物干しがあれば、雨にも濡れず洗濯物は乾きやすくなります。
しかし、そのぶん部屋が狭くなります。また乾いた洗濯物をたたんで、それぞれの部屋に収納するという手間が面倒で、結果として、乾いた洗濯物はリビングダイニングに散らかりやすくなります。

 

また、帰宅した際にリビングダイニングで上着を脱ぐことが多く、コートなど家族の上着も散らかるモノになります。

この解決策としてリビングには、上着や洗濯物を収納する家具を増やせば、片付きやすい部屋になり、スッキリします。
 

給気口の近くは要注意。ニオイまで散らかる原因に

nioi_コピー
 

また、目には見えませんが、部屋には空気の流れがあります。その空気の流れを考えないと、部屋に嫌なニオイが散らかることになります。この部屋の場合、ペットゲージが給気口のそばにあります。そのため、給気口から入ってきた空気の流れに乗って、ペットのニオイが部屋中に散らかってしまいます。

ペットゲージなどニオイの出るものは、給気口のそばに置かないことが大切です。
 

解決のカギは、片付きやすいリビングの家具配置

after_コピー
 

ここまでお話してきた4つのポイントを押さえ、家具を配置し直してみました。

  • 動線は2本から1本に
  • 空間は、収納ゾーン、子どもゾーン、リビングダイニングゾーンの3つに
  • 洗濯物や衣類を収納する家具を増す
  • ペットゲージを給気口のそばから遠くに離し、ニオイの散らかりを防止

モノが散らかるリビング崩壊を防ぎ、ストレスフリーで快適なリビングダイニングの完成です。

あなたも居心地の良いリビングの模様替えにトライしてみてください。
 

在宅勤務の場所、自宅にどう作る?部屋のタイプ別に解説

JC

自宅に手軽に在宅勤務スペースを設置する方法を、部屋の間取りや広さべつに3Dモデルを使って解説します。
 

1. ワンルームに在宅勤務スペースを作る

4_コピー

こちらは横長のかたちをした7.5畳ほどのワンルームです。
ワンルームの場合、部屋に十分な広さがないため、大き目のダイニングテーブルを買って、ダイニングテーブルと在宅勤務スペースを兼ねることが理想的です。

しかし、食事の空間と仕事スペースを分けたい場合は、75㎝~85㎝角程度のパソコンテーブルを、リビング空間と寝室空間の間を区切るように配置します。そうすることで、リビングの “動” の空間と、ベッドの “静” の空間をスムーズに分けることができます。

パソコンテーブルですが、奥行きが40㎝程度の小さなものは、仕事をするには使い勝手が悪く、結局使わなくなるのでお勧めしません。
 

2.リビングに在宅勤務スペースを作る

2”_コピー


こちらは広さ10畳のリビングダイニングの様子です。

リビングダイニングにはソファーやダイニングテーブルなどの大きな家具がすでにありますので在宅勤務用の家具を置くと、部屋はとても狭くなります。


そこで在宅勤務用の家具は置かず、いまあるダイニングテーブルを在宅勤務用のテーブルとして使います。

まずダイニングテーブルをキッチンカウンターに横向きに配置します。
このダイニングテーブルは4人掛けのものであれば、2~3人で在宅勤務やリビング学習などの作業をすることが可能です。

3_コピー


しかし、ダイニングテーブルで食事をする場合、食事のたびにお仕事用品を片付けることが面倒でもあります。その場合は、ソファーとダイニングの機能を兼ね備えたダイニングソファーを、上のCGのように、いまあるソファーのかわりに置きます。

このダイニングソファーセットですが、ネットで検索すれば、たくさんの商品が見つかります。
 

3.寝室に在宅勤務スペースを作る

5_コピー


こちらは広さ6畳ほどの寝室の様子です。
クイーンサイズのベッドを置いてその反対側に在宅勤務スペースをつくりました。この配置が、動きやすさからいうと理想的です。

しかし、オンライン会議などのときには、仮想背景を選択していても、カメラの角度や不具合などで、夫婦のベッドなどの様子が映ってしまう場合があります。その場合も考慮して、寝室などのプライベート空間で在宅勤務するときは、プライバシーを守るためにベッドなどが映らない位置に在宅勤務スペースを配置することが大切になります。

7_コピー

こちらは、ベッドのヘッドボードを利用して、在宅勤務スペースをつくりました。この位置であれば、カメラは常に壁を映し出してくれるため、プライバシーは守られます。

4.子ども部屋を、日中だけ在宅勤務スペースにする

子どもがいる家庭では、子ども部屋を日中の間だけ在宅勤務スペースとして使わせてもらう方法もあります。子どもは学校に出かけますし、また外出制限の時でも、リビングで勉強することもできるからです。

しかし、子ども部屋はあくまでも子どもの主権がありますので、親子で話し合って、ルールを守って使わせてもらってください。

9_コピー


こちらは広さ5畳ほどの子ども部屋の様子です。子どもの勉強机は幅110㎝×奥行65㎝と小さめです。また机の上に付属している棚などがあるため、さらに狭くなります。

そのため、子どもと話し合って、できれば付属の棚をはずしてもらい、机を広く使えるようにします。机の下に収納している引き出しワゴンは、机の外に出して、大人でも足元が狭くならないようにします。
 

11_コピー


同じく、ベッドなどの子どものプライバシーが映らない位置に机の位置や向きを変えます。
これで簡単な在宅勤務スペースの完成です。


新型コロナの影響で、私たちの生活は、新しい生活様式の在り方を求められています。

この機会に、お部屋を模様替えして、居心地の良い住まいにトライしてみてください。